音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2025年08月07日
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エアロスミスのメンバーによるプロジェクト盤


 ジョー・ペリー(Joe Perry)は、1950年米国出身のギタリスト。スティーヴン・タイラーの欠かせないパートナー(これら2人のコンビは“トキシック・ツインズ”と呼ばれる)で、ロック・バンド、エアロスミスを牽引してきた。そんなペリーがソロ・プロジェクトを動かしたのは、1980~83年のことだった。タイラーとの確執からエアロスミスを脱退し(後に和解してバンドに復帰)、計3枚のアルバムをジョー・ペリー・プロジェクト(Joe Perry Project)の名義で発表した。

 本盤『熱く語れ!(Let the Music Do the Talking)』はその第1弾で、1980年にリリースされた。上記の3枚のアルバムの内では最も売り上げを伸ばした(全米47位)アルバムである。大部分の曲(共作も含めると全曲)がジョー・ペリーのペンによるもので、彼以外のメンバーは、ヴォーカルにラルフ・モーマン(ただし、ペリー自身がリード・ヴォーカルという曲も複数ある)、ベースにデヴィッド・ハル、ドラムにロニー・スチュワートといった布陣だった。

 1.「熱く語れ!」はアルバムの表題曲。この曲名およびアルバム名の原題を直訳すると、“音楽に語らせよ”。結局のところ、音楽に語らせるのは演奏者なのだから、演奏者が“熱く語って”も一緒なのかもしれないが、実際にこの曲を聴いてみると、確かに“音楽が語りだしている”という風に思える(ちなみに、この1.はエアロスミスのアルバム『ダン・ウィズ・ミラーズ』でも演奏されている)。1.と並んで見事な演奏で音楽に語らせていると思えるのは、3.「ディスカウント・ドッグズ」。とにかくジョー・ペリーのギターがカッコよく炸裂する。

 アルバムにはジョー・ペリーがヴォーカルを担当する楽曲も収められている。筆者の好みに照らしてのその中でのベストは、10弦ギターを使用しての7.「ザ・ミスト・イズ・ライジング」、次いで4.「シューティング・スター」といったところか。また、インストルメンタル・ナンバーも1曲収められている。5.「ブレイク・ソング」がそのナンバーだが、短い楽曲ながら、ジョー・ペリーがこれでもかとギターを聴かせるという演奏に仕上がっている。

 アルバム終盤の8.「レディ・オン・ザ・ファイアリング・ライン」、9.「ライフ・アット・ア・グランス」まで演奏の勢いは衰えず、特に9.のリズムに乗ったスピード感は、聴いた後にスッキリした感じになる。全米チャートで47位どまりだったとのことだが、記憶の狭間に埋もれさせてしまうのはもったいないと好作だと個人的には思う。


[収録曲]

1. Let the Music Do the Talking
2. Conflict of Interest

4. Shooting Star
5. Break Song
6. Rockin' Train
7. The Mist Is Rising
8. Ready on the Firing Line
9. Life at a Glance

1980年リリース。




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Last updated  2025年08月07日 07時16分56秒
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