音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2025年10月27日
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テーマ: 洋楽(3566)
カントリー、ソウルをバックグラウンドにした西海岸的AOR盤


 ポール・デイヴィス(Paul Davis)は、1948年ミシシッピ生まれのシンガーソングライター。ソウル、カントリーなどの音楽的背景を持ちながらも、西海岸的サウンド、レイドバック風のヴォーカルで成功を収めた。その代表盤とされるのが、ソロ5作目の本盤『アイ・ゴー・クレイジー(Singer of Songs - Teller of Tales)』(1977年)である。

 邦盤では収録されたヒット曲をアルバム表題にしている(このやり方はチャラいものの、「商品」を売るためには鉄壁のパターンなのだろう)けれど、英語の原題は“歌の歌い手、物語の語り手(シンガー・オブ・ソングス、テラー・オブ・テイルズ)”である。つまりはシンガーソングライターとしてのこのアーティストのスタンスが示されている表題と言え、実際、収録された10曲中8曲が彼のペンによるナンバーである。

 1.「アイ・ゴー・クレイジー」は、1978年にシングルとして全米7位を記録したポール・デイヴィスの代表曲で、40週という長期間にわたってトップ100入りし、アルバム自体の商業的成功にもつながった。べったりぴったりど真ん中のバラード美曲であり、ヒットにつながったのも頷ける。

 これ以外にもいかにもAOR的なナンバーが並ぶ。上記1.以外に個人的に特に好曲だと筆者が感じているのは、2.「ブラインド・ニュー・ラヴ」(とにかく曲がいい)、7.「もうひとつの愛」、8.「ジャスト・ア・ローズ」、10.「エディトリアル」(ピアノをバックに歌い上げる熱唱が印象的)といった楽曲である。

 ここまでの話からすると、聴衆受けを狙った大衆迎合的なナンバーばかりが並ぶのかと思ってしまうかもしれない。けれども、アルバムの随所に彼のルーツとなる音楽性が顔をのぞかせるという側面もあるように思う。6.「ハレルヤ・サンキュー・ジーザス」は、彼がカントリーのソングライターであったことがよくわかるし、9.「バッド・ドリーム」は古き良きロックンロール音楽をうまく当時風にアレンジしているという印象を受ける。


[収録曲]

1. I Go Crazy
2. I Never Heard the Song at All

4. Sweet Life
5. Never Want to Lose Your Love
6. Hallelujah Thank You Jesus
7. I Don't Want to Be Just Another Love
8. You're Not Just a Rose
9. Bad Dream
10. Editorial

1977年リリース。




 ​
アイ・ゴー・クレイジー [ ポール・デイヴィス ]




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Last updated  2025年10月27日 13時56分23秒
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