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2010年10月27日

回復力　どこで買えばいいかな？

テーマ：がんからの生還(36)

カテゴリ：おもひで

｢回復力｣の思い出 を語ることにしましょう。

むかし話です。

最後は昭和58年の話なのです。

昭和50年父が肺がんで亡くなるまで、

東京渋谷の日赤病院で最期まで看病を続けていた母が、

長年の疲れからか体調の異変を感じ入院。

厚木市内の県央胃腸病院で、胆石からくる胆嚢炎とわかり、

彼女の人生初の開腹手術を70歳にして受けたのです。

30cm以上の術痕をつくりながら、年齢にしては信じられない程の

回復力を示し、その生命力で生き抜いてくれていたのでした。

昭和51年息子(この紙面によく出てくるJr.1のことです)が生まれ、

初孫に喜びを感じて生活をしていたせいでしょうか？

見事に我が家に生還してきた母でした。

このとき病院の先生に

｢お母様の生命力には、驚かされます。｣　と言わしめる程でした。

そう、奇しくもというべきなのかもしれません。

｢５年生存率｣といわれている今日ですが、

これを過ぎて６年たった頃、いよいよ本格的な病気的な症状で

入院をするに至ったのです。

というのは、当時切除した胆嚢の一部にごく初期のがんが見つかっていたのです。

今度は私の卒業大学、NolaNeccoさんがシコタマ、ホルモン剤を

盛られたあの病院に入院することになったのです。

なぜ？とおっしゃるかもしれませんが、

それまでかかりつけだった内科のお医者さんのお嬢様が

そこで、勤務医として敏腕を誇っていたというのが

その第一の理由でした。

悪い予想は当たるもので、今回の母の病名は

胆嚢がんと甲状腺がんの原発(原子力発電所ではありません)

併発のがんでした。

１月が母の誕生日でしたので、満76歳の誕生日を越して

春の終わりでした。

８月に入って、病状は思わしくありませんでした。

そんなとき、件のお医者様からお話がありました。

｢Bluesmokerさん、お母様だけど、これからは…｣

要はホスピス医療だという宣告でした。

｢ついては、今後の医療のために、新薬の投与をさせて欲しい。｣

そんな話でした。

そこで出てきたのが、再び｢回復力｣でした。

回復力さえあれば、人間は総合力で薬の助けを借りて

健康を取り戻すことができるのです。

しかし、母は文字通り、薬石効なくお盆のあけの日の翌日

その77年の灯りを静かに消したのでした。

あの病院の７階のＣ翼の病室で…(今そのフロアは産婦人科病棟に変わっているようです)

今、時を経て私が欲しがるものになっている理由なのです。

免疫力　それは合併症を引き起こさないための反発力。

抵抗力　それは免疫力と肩を並べ、罹患しても何とか切り抜けられるもの。

回復力　それは生きるために医療行為を有効にするもの。
ｴﾝﾄﾞﾏｰｸおきゃん