Bookish Girl ~人生は芸術! 生活はアート!~

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2009.02.26
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カテゴリ: ブック・ガイド



風情あるお茶屋街・主計町(かずえまち)に面した、

浅野川にかかる橋のひとつです。


主計町は、少し前まで、「尾張町」という町に属されていたのですが、

近年、旧町名が復活して、

もとの輝きを魅力的に発信しています。


金沢には、味噌蔵町やら、材木町やら、

昔の街の面影を漂わせる町名が、あたり前に存在していて、

なかなかいいなぁ~、と思うのですが、

行政の都合で消えてしまった旧町名の復活の動きが、

にわかに盛んになっていることも、

いいんじゃないかな~、と思います。

過去の遺産にすがるのはどうか、という自問もありますが、

いや、歴史と文化の保管庫としての使命を果たすこと、

これぞ金沢、という気がしますから、

これでいいのでしょう。


主計町の入口となる浅野川大橋のたもとには、

浅野川の風情を描いた碑が置かれています。

五木寛之氏の小説『浅の川暮色』の一節です。


新聞記者の森口が、かつて金沢に赴任していた頃、

若き芸者のみつと出会い、恋に落ち、そして、別れた日々を、

再び訪れた主計町の鍋や「次郎」の一角で、

浅野川を眺めながら、森口が思いを馳せる短編です。


別れてしまったけれど、忘れられない金沢の女性・みつは、

きっと今も川向こうで、芸者をしているはず。

近くにいながら、まだ見ぬ彼女は、どうしているんだろう、

この先、二人は、再会するんだろうか、

森口の一方的な思いが、いつしか乗り移ってきて、

森口に捨てられたみつを、実在の人物のように、気にかけてしまう……。


物語のつづきを想像させる余韻が、読後に漂います。





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Last updated  2009.02.27 00:00:37 コメントを書く
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