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2006.03.18
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カテゴリ: ほん系
たくさんのブログでこのことは取り上げられているのだと思うけれど、「文藝春秋」06年4月号の、村上春樹の文章を読んだ。タイトルは「ある編集者の生と死 安原顯氏のこと」とある。

この日記に記録しておこうと思い、あらためて読み直してみようと考えたのだが、なんだか元気がでない。

安原顯が亡くなって、村上春樹は安原顯のことについて、なにかしらまとめて書いておきたいと考えていたのだが、結局そのことをしなかった。だが「あること」が起きて、村上春樹は安原顯との出会いからこれまでのことを書き起こすことにした。
「あること」とは、村上春樹の生原稿が流出し、それが売買されていることがわかったからだ。その出所は安原顯であることも明らかになった。

さて、そこで村上春樹は「あること」は最後に語ることにして、安原顯について書く。村上春樹が作家となる前に出会っていたこと、編集者としての安原顯のこと、そして村上春樹は彼を数少ない「友人」と考えていたが、あるときを境として、村上春樹にとっては不可解としか言いようがない、安原顯からの一方的な攻撃にさらされること。
村上春樹は編集者としての安原顯について書く。そしてあわせて、安原顯の屈折についても言及する。雑ぱくにまとめると、村上の分析として「作家になりたかった編集者」としての安原顯について語る。

本人の承諾を得ていない生原稿の流出について、村上春樹は強く抗議する。これは反論の余地がないことだと思う。だが、この文章全体の前半部、そしてほとんどそのことが分量としても多くを占めるのだが、安原顯とその関係についての記述が、私にはある種の後味の悪さとして残る。

村上春樹は、フェアであろうとしている。だが前述「作家になりたかった編集者」としての安原顯についての記述は、どう考えても「書きすぎ」のように感じた。生原稿の流出と、安原顯の屈折は、どのようにつながってあるのだろうか。
ここには何か特権的なものがある。そして全体を通して驚くほどの凡庸さを感じるのだ。





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Last updated  2006.03.18 06:39:45
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ウラガエル @ お久しぶりです。 suiさん どうされているのでしょう。 …
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