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2006.05.09
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テーマ: たわごと(27647)
カテゴリ: カテゴリ未分類
あなたがカブトムシの幼虫の飼い方について話していたとき、黒いラブラドールのラクテンは前足の上にあごを乗せて休んでいた。何かを考えていたのではなかった。あなたの話し声が音楽のように流れてきて、そして通り過ぎるみたいに消えていく、その様子を眺めていたのだ。なにをぼんやりしているの? そう言ってあなたは、ラクテンの首を撫でる。少し乱暴なくらいに。

それでラクテンは半身を起こす。「ぼんやり」だ、それは聞いたことがある。それからキツネの映像が浮かび上がる。ラクテンはキツネを知っていた。知っているように思った。その映像はそれこそぼんやりとしていて、放っておけばそのまま、遠く離れていってしまいそうだった。キツネキツネキツネ、そんなふうに反芻する。やがて悲しみの固まりが鼻先をくすぐるようにしてやってきてそれから喉元に落ちていく。

そうだ、キツネは言ったのだ。
「ぼんやりだ。大切なのはぼんやりとした確かさなんだ。はっきりしているものは大したことじゃない」
ラクテンは確かに覚えている。キツネはそう言って、ラクテンを見た。それから牙をむき出しにして、笑ってみせた。
記憶はそこで途切れている。途切れているような気がする。小さくなっていく後ろ姿を見た、そんなことがあったようにも思う。それはでも本当のことだったろうか。ラクテンはだいたいにおいて考え詰めることができない。

あなたは話しかけている。カブトムシの幼虫が入ったプラスチック製の箱を指さして、何かを言っている。ラクテンはその意味がとれない。ことばはまた音楽のようにして通り抜けていく。ラクテンは少しの間、あなたを眺めるけれど、再び姿勢を下げると、両方の前足にあごをのせ、やがて目を閉じる。





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Last updated  2006.05.09 23:12:46
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★みゆきち★@ 性感エステってもったいないよね ムラムラってきたら性感エステに通ってた…
ウラガエル @ お久しぶりです。 suiさん どうされているのでしょう。 …
紫陽花ロック @ 鎧駅は 海に向かって断崖絶壁に駅のホームがあり…
ウラガエル @ そーですか? 育児・子育て きらりさん 「そーです…

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