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【内容情報】(「BOOK」データベースより)生ぬるい水に囲まれた孤島。ここにはかつて、政府によって造られた一大遊廓があった。捨て子の姉弟、白亜とスケキヨ。白亜は廓に売られ、スケキヨは薬売りとして暗躍している。美貌の姉弟のたましいは、惹きあい、そして避けあう。ふたりが再び寄り添うとき、島にも変化が…。第21回小説すばる新人賞受賞作。【著者情報】千早茜(チハヤアカネ)1979年北海道生まれ。立命館大学文学部卒業。小学生時代の大半をアフリカのザンビアで過ごす。現在、京都府京都市在住。長編の処女作となる『魚神』で、第21回小説すばる新人賞を受賞 長篇処女作、しかも子供時代を外国で過ごされたかたが書いたとは思えないような作品。本土から隔離された退廃的な島に漂うノスタルジックで嘆美で閉ざされた世界。設定がきっちりと完成されているぶん、長篇を書き慣れていない文章のもたつきや所々のひっかかりが気になってしまいましたがそれでもすうっと水の中に引き込まれるように小説世界に入って行けました。白亜とスケキヨ姉弟の美しさも、他者を信じきれない悲劇も、河の主と遊女の伝説も、浮世離れした裏町や遊郭も、この島全体に漂う空気や水も、すべてが、この世あらざらぬ幻影を纏い、夢とうつつの境を漂い続ける。。。この物語に描かれていることは、すべて浮世離れしているけれど哀しいほどに切実に互いを求め合い、それゆえに自から遠ざかってしまおうとするせつなさは、愛とか命とかいうひとことでは言い表せないような、人としての根本のようなものだとも感じました。いま、私たちが手にしている『確かなもの』なんてほんとうは、なにもない。この島と同じく、この世のことは、すべて「うたかた」。BLや官能小説ではなく、このような美麗な嘆美小説を書ける人が若い世代にも出てきたことは喜ばしい限り。ただ、先にも書いたように完成された世界観に筆力が追いついていないのが残念。(けっして筆力が劣っているということではなく、 今でもじゅうぶん「読ませる」作品なのですが 世界観がその3歩くらい先をいっている印象を受けます。 才能ではなく、技術的な問題)でも、まだまだお若いし、これからの作家さん。次の作品に期待大です
2009.09.20
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寒かった~(>_
2004.03.23
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【内容情報】(「BOOK」データベースより)団地の奥から用水路をたどると、そこは見たこともない野原だった。「美奥」の町のどこかでは、異界への扉がひっそりと開く―。消えたクラスメイトを探す雄也、衝撃的な過去から逃げる加奈江…異界に触れた人びとの記憶に、奇蹟の物語が刻まれる。圧倒的なファンタジー性で魅了する鬼才、恒川光太郎の最高到達点。けものはら/屋根猩猩/くさのゆめがたり/天化の宿/朝の朧町 5編を収めた短編集。「読める」ヒトの間で人気の高い恒川 光太郎さん。初読みの作家さんでしたが、噂に違わず、よかったです。斜め読みや速読でストーリーを追うだけの<読書>をしているヒトにはあまり高評価ではないのも頷けます(笑)本書の中には「気配」という単語が度々登場しますがまさにその「気配」を味わう作品です。現代でおろそかにされがちな「見えないもの」「聞こえないもの」。でも確かにそれはそこにあって、その「気配」を感じ取れた時代も確かにあってそんな、<たしかな時代>へのノスタルジーも感じられます。 * * * * * * * 離れたところにあの注連縄の石があったよ。 よくおぼえている。 幼児だからわかることってある。 この場所の孤立をひしひしと感じた。 岩に囲まれているせいもあるけど、それだけじゃない。 無人島に母親と二人っきりでいるようなものさ。 でも人間社会からは孤立しているけれど、別の何かには通じているような 不思議な気配もまた感じていた。 (「けものはら」より) - - - - - - - 尾根崎では、昔からよく起こる現象らしい。 ある日いきなり住民の誰かがこの地域限定の守り神として覚醒するんだ。 守り神になったら、屋根神さん、とか、猩猩さん、とか呼ばれて、 この地区全体で無償の保護を受けることになる。 屋根を自由に歩いても良いし、他所の家に勝手に入ってもいい。 (「屋根猩猩」より ) - - - - - - - 私は叔父の全てを知らない。 彼がどのくらい秘術を知っていたか、いくつ庵を持っていたか、 どこから来たのか。 本当に私の叔父なのか。 叔父には常人には持ち得ない一種の超越的な雰囲気があった。 秘密を知り尽くした賢者の凄みと、 野山をものにした山人の強さがあった。 叔父の放つ<気配>は、岩のようだった。 私はあるときは叔父を怖いと思い、 ある時は叔父のようになりたいと思った。 (「くさのゆめがたり」より) - - - - - - - あのね、苦しみを解くと書いて苦解きというの。 ね。人間はね、生きているときっと苦しくなる。 苦しみが太陽を隠す雲のようなものなら、苦解きはいらないよ。 いずれ晴れるものだからね。 苦しみが道を塞ぐ倒木のようなものなら、苦解きはいらないよ。 乗り越えて行くか、道を変えるかすればいいのだからね。 でも、苦しみが、心に根を張るようなものなら、苦解きが必要だ。 そうしないと、苦しみはいつまでも取り払われず、 場合によってはね、心を駄目にする。 私たちには、根をはった苦しみを解く力があるんだよ。 (「天化の宿」より) - - - - - - - ━ 鴉の宝物。 俺はその珠を手に取った。 妙に軽い。 薄らと輝いていて、顔を近づけると中に青空があった。 光のあて具合で、オパールのような色にも、深い海の色にもなる。 小さな珠の中を雲が動いていた。(中略) 俺は吸い込まれるようにその珠を見続けた。 実際、吸い込まれてしまったのかもしれない。 深く濃い青空の下には荒野があった。 そこに立っていた。 ( 「朝の朧町」より ) * * * * * * *こういう世界を、何て表現したらよいのでしょうか。語彙が貧困で的確な言葉が見当たらないのですが<あやかし>と表すのがいちばん近いかな・・・?懐かしさや温かさの中に潜む ぞくりとさせる陰。でもそれが恐怖など嫌悪感を抱くようなものではなくむしろ、そこへ帰って行きたくなるような不思議な感情。。。嗚呼、うまく言えない どの短篇もよかったですが、特に「くさのゆめがたり」は美奥というこの不可思議な町の名の所以が印象的に描かれており、この短編集を象徴する一編でもあるように思われます。この一編だけでも、ぜひご一読を!お薦めです
2009.04.24
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ブログお休み中の時期に候補&発表があったのでかなり遅くなってしまいましたが(汗)第147回芥川賞・直木賞が17日に発表されました。今回は予想通りだったなあ。受賞されたおふたかた、おめでとうございます。受賞作は両方とも未読ですが他作はおふたかたとも読んだ事あり。が、、、私はあまり作風があわず…(読後感がいまひとつで…)今回の受賞作は未読のまま終わる可能性大です芥川賞鹿島田真希 「冥土めぐり」 【送料無料】《第147回芥川賞受賞作品》冥土めぐり [ 鹿島田真希 ]価格:1,470円(税込、送料別)【内容情報】(「BOOK」データベースより)裕福だった過去に執着し、借金を重ねる母と弟。一族の災厄から逃れたはずの奈津子だが、突然、夫が不治の病にかかる。だがそれは、奇跡のような幸運だったー夫とめぐる失われた過去への旅。<芥川賞候補作>候補 戌井昭人 「ひっ」 『新潮』平成24年/2012年6月号鈴木善徳 「河童日誌」 『文學界』平成24年/2012年5月号舞城王太郎 「短篇五芒星」 『群像』平成24年/2012年3月号山下澄人 「ギッちょん」 『文學界』平成24年/2012年6月号直木賞辻村深月 『鍵のない夢を見る』【送料無料】《第147回直木賞受賞作品》鍵のない夢を見る [ 辻村深月 ]価格:1,470円(税込、送料別)【内容情報】(「BOOK」データベースより)望むことは、罪ですか?彼氏が欲しい、結婚したい、ママになりたい、普通に幸せになりたい。そんな願いが転落を呼び込む。ささやかな夢を叶える鍵を求めて5人の女は岐路に立たされる。待望の最新短篇集。 <直木賞候補作>【送料無料】もういちど生まれる [ 朝井リョウ ]価格:1,470円(税込、送料別)【送料無料】新月譚 [ 貫井徳郎 ]価格:2,205円(税込、送料別)【送料無料】楽園のカンヴァス [ 原田マハ ]価格:1,680円(税込、送料別)【送料無料】盤上の夜価格:1,680円(税込、送料別)
2012.07.19
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