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bunbun2009

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2009.02.12
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カテゴリ: きょうの雑感




  作家の池澤夏樹が、NHKの100年インタビューで語った言葉である。まごうこ
  とのない弱者である私には、身にしみた。ありがたい、こんな言葉をかたって
  くれる人がいるなんて。
  この言葉は、おそらく、池澤氏の、穏やかで潔い意志であろう。

  90分のインタビューで、池澤氏は、他にも多くの素敵な言葉を語り、それぞれ
  が、私の胸に響いたが、今夜の私にはこのひとことが、強烈だった。

  そして、いつもは、低俗で威勢の良いことばで、偉い人をこき下ろしている私も、
  今夜ばかりは、少々センチメンタルな気分になり、頭の中では、高校時代に知っ
  た詩が旋回している。

  天気予報は、春一番が吹き荒れるのも近い と言っていた。ということは、七里
  ガ浜のばい打ち(海鳴り)の音が、私の部屋に到達する夜も近い筈だ。
  また、さらに、おセンチになりそうだな。ということで、今夜はおやすみなさい。



      牡蛎の殻 by蒲原有明 from くさわかば

      牡蠣の殼なる牡蠣の身の
      かくもはてなき海にして
      獨りあやふく限りある
      その思ひこそ悲しけれ

      身はこれ盲目すべもなく
      巖のかげにねむれども
      ねざむるままにおほうみの
      潮のみちひをおぼゆめり

      痛ましきかなわたつみの
      ふかきしらべのあやしみに
      夜もまた晝もたへかねて
      愁にとざす殼のやど

      されど一度あらし吹き
      海の林のさくる日に
      朽つるままなる牡蠣の身の
      殼もなどかは碎けざるべき



      (高校時代の現国の参考書「日本文学史」に掲載されていました。
       これまでの生涯で、2編しか知らない「詩」のうちの1編です、
       恥ずかしいけど)





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Last updated  2009.02.13 03:39:52
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