文豪のつぶやき

2014.08.16
XML
カテゴリ: 人間
私の父は先年亡くなったが、特攻隊の生き残りであった。
父は戦争末期には佐世保港で毎日毎日穴を掘っていた。
飛行機乗りがなぜ、と思うが、日本にはすでに飛行機は無く、十九の父たちに与える余裕がなかったという。
佐世保で上陸してくるであろうアメリカ軍に対し、堀った穴に隠れアメリカ軍の戦車に爆弾を背負って戦車にぶつかる練習をしていたそうである。、
新聞では、日本軍の華やかな戦績が伝えられていたが、父は穴の中から、夏の上空を見上げ、空を埋め尽くすようなアメリカ軍の飛行機を見つめていたそうである。
アメリカ軍の大量の飛行機は、大量の爆弾を積み、地べたを這いずり回っている父たちの上空を飛び、東京など日本各地に爆弾をばらまきに飛んでいくのである。
これでは日本は負けるはずだ。
と思ったという。
くだらない青春時代を送った父であったが、生死を共にした同期の桜によほど思い入れがあったのであろう。

私の結婚式が、戦友会の日と重なった時も、戦友会を優先するといって、周囲を困らせた。

昨日は69回目の終戦記念日である。
父は、敗戦記念日と言っていた。
どういう意味でこう言っていたのkわからないが、あの時代にあの環境で生きた人間でなければ分からないであろう。









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2014.08.16 12:59:31
コメント(0) | コメントを書く
[人間] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: