文の文

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sarisari2060

sarisari2060

2004.01.25
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カテゴリ: エッセイ
高名な作家の愛人であったというひとがいる。

それを聞いて、わたしは、ほー!、へー!と
広い世の中にはそういうひともいるのであるなあ、と
素直に驚き感心してたのであるが
知り合いのおばさんは怖い顔をして
「そいつはかたりだ!」と決め付ける。

その高名な作家はまことに美に対して厳しいひとであったから、
そんなひとを選ぶわけはない!と言い張るのである。


どちらの言い分に対してもなんら言葉を持たないのであるが
そんなことを「かたる」必要があるのだろうかと
おばさんに問うてみると
「その作家に選ばれたということは女としての勲章なのよ」
という答えが返ってきた。

そういうこともブランドにあるんだなあ。
やややだなあ。

そのおばさんもそのむかし
岡本太郎のお宅を訪ね、お話をしたし
丹羽文雄からも手紙をもらったのだという。

すげー!!

私が驚いてみせると
あら、なんで、わたしは丹羽文雄の手紙のほうに舞い上がったわ、と言う。

えー、なんで?と思ったが、
あっそうか、と気がついた。

「ねえ、面食いでしょう?」

「長谷川一夫そっくりだったのよ」
という答えが返ってきた。

うーん、そうかあ。
そういえばわたしもそんなふうですよ。
見とくぶんには男前のほうが、心地よいです。
見とくぶんには、ね。





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Last updated  2004.01.26 01:59:36
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