文の文

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sarisari2060

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2004.10.01
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カテゴリ: 千鶴子さん
「もう元気になっちゃったの」と千鶴子さんから電話があった。

この夏、千鶴子さんは、投薬の副作用で、重篤な状態になって緊急入院し、手術して一命をとりとめた。

このことを告げるご主人の言葉を電話で聞いたときは、どうなるのだろう、とこころが硬くなったのだが、元気という言葉にほどける思いがあった。

その顛末をもエッセイにして、これまでのものと短歌をまとめて冊子を作るというから、ただ起きないひとだあ、とまたまた感心する。

10月半ばには出来あがるという。一冊500円。代理店になることにする。・・・ご予約お受けいたします・・・。

通院して主治医と話しているうちに、入院中にシコシコと書いていたものはどうしましたか、と聞かれて、顛末を伝えたところ、一冊くださいと言われ、いや、あれ読まれると、この病院に通えませんと答えた、と言いますから、なにやら入院中の過激なこと書いているのかもしれません。


さても、元気になって、家で血圧を計るといつだって平常なのに、病院にいくと50くらいあがる、という。

「先生がハンサムなんでしょう?」と茶々をいれると「それならいいんだけど、先生がこわいの」と答える。

こわい?


「歩いたの?」
「歩きすぎてもう歩くとこなくなっちゃったから、自分の病室でワルツ踊っちゃった」
「ワルツ?」
「それしか知らないから」

千鶴子さんのワルツのステップを思い浮かべる。きっと真面目な顔で踊っていたんだろうな。そして、ふっと笑ったんだろうな。ほわほわほわと幸せな気分になってくる。





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Last updated  2004.10.01 08:19:43
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