文の文

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sarisari2060

sarisari2060

2011.03.19
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カテゴリ: エッセイ




男子たちが眠りこける。
朝から晩まで、えんえん、眠り続ける。
目が溶けるぞ、といいたくなるくらいに。

これはきっと
この一週間の疲れなんだ。

大きな地震があって
その情報が溢れて
その被害の大きさに目を見張り
心傷めた。

自分たちではないことが
申し訳ないような気がしてくる。

しかし、いくら心寄せても
今、自分たちにできることは寄付くらいで

行動として、なにもしていないことが
心苦しく

その後の原発の悲惨な光景を見て
不安だけが増大し

ネットを探れば、
そこここに希望のない言葉が並び

なにを判断の基準にしていいのか
わからなくなって

頭の中で情報がのたうって
眠りを妨げる。

寝付けず、
寝ても、眠りが浅く
目が覚めてしまう。

体調が整わない日々。
それでも仕事にいく。

仕事をしていれば
自分が社会の一員として
なすべきことをしている、
という感覚に救われる。

体を動かせば
空腹にもなる。
そしたら飯がうまくなる。

デスクワークだとそうはいかない。
食欲がなくなる。
顔色も冴えなくなる。

帰宅してテレビをつければ
また、ため息着くような状況が
映し出される。

あれは
今ほんとうに起こっていることなのだ。
破壊された姿は暗澹たる未来の予感。

それでも
なすことは当たり前に暮らすこと。



引き裂かれながら
ずっしり重い一週間分の
不足した眠り。


無かったような今日一日。
眠り王子たちの回復の一日。






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Last updated  2011.03.19 22:43:58
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