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ぶっちー2000

ぶっちー2000

2010年08月02日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
7月31日午後9時30分
トモちゃんが死んだ。
病院の帰り、家のすぐそばまできて容体が急変。口からの激しい出血。
一旦は病院へ戻りかけたが、理由もわからないこの出血が直らない限り、半日家族から離されて、点滴ベッドに縛り付けられる日が続く。
これまでの経過を考えると、治るとは思えない。
それよりこのまま連れ帰って、見守ってやろう。と、夫が言った。
ネコたちが怪我や病気にかかると、私の寝室が療養室になる。
ベッドに何枚もバスタオルを敷いて、トイレとお水と牛乳もセットして、キャリーから出したとき。さっきまでのトモちゃんではなかった。
ベッドの下に這いこみ、そこで吐血して、倒れた。


けものは体に変調が起きると、外敵の恐れのない暗がりに籠って、耐えるのではなく、苦痛をやり過ごす。苦痛が通り過ぎれば、体力の回復を待って外へ出る。
さもなければ、そのまま命を終える。
よく語られるネコの死に方だが、ネコは死ぬために身を隠すのではない。生きるために身を隠し、生きられなかっただけなのだ。
トモちゃんはその通りにふるまった。
抱いてやりたかった。なでてやりたかった。おかあさんのトモちゃんで逝かせたかった。
でも、それは私のわがまま。
すべて拒否するトモちゃんを見守るしかなかった。
見守られることさえ、トモちゃんには邪魔だったかもしれない。
何度か、「おかあさんのトモちゃん」に見えた時はあったが、それは閃いただけだった。

苦しんで苦しんで、最期に一番苦しんで、トモちゃんは逝った。
血にまみれたトモちゃんは本当に軽かった。

トモちゃんにとって、初めてのドライヤー。
きれいなトモちゃんになって、おかあさんのトモちゃんとして葬りたかった。
トモちゃんにとってはどうでもいいことだろうが、嫌がりもしないだろう。
一晩、冷房を効かせた部屋で、段ボールに入ったトモちゃんと一緒に寝た。
眠れなくて、夜中に何度もタオルをめくってトモちゃんを見た。

チコリの青い花を1本折って供えた。
それ以上のことはしたくなかった。トモちゃんは人間じゃないんだもの。

冷蔵庫に残ったトモちゃんのお刺身「ピアゴの生カツオあら」をゴミバケツに捨てた。
トモちゃんのお刺身用まな板も捨てた。トモちゃんの牛乳も流した。

もう、11時半にピアゴへあらを買いに行くこともない。
「生カツオあら」が二つ買えた時はうれしかったなぁ。
冷蔵庫にはいつも新しいのと、食べかけのと、小さなシールパックに入れた一口サイズに切ったのが入っていた。
チーズと、レトルトパウチの「ゼリー寄せ」もトモちゃん専用だった。

「なんか食べた」
「さっきチーズ2/3食べた」
「じゃ、朝からお刺身とチーズ食べたんだ」
という会話も無くなる。

トモちゃん、おかあさんさみしいよ。





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最終更新日  2010年08月03日 01時03分21秒
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