記憶の記録

2007.03.02
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テーマ: 住宅コラム(1845)
カテゴリ: 僕の仕事
某 工法を検証する

まず、基本を理解する必要があります。
木材が湿気を吸放湿するのは事実。
夏季、屋外が高温、多湿になるのも事実。
冬季、屋外が低温、乾燥になるのも事実。

解説書の言葉の嘘
大気には、無尽蔵の水蒸気がありますが、住宅に使用されている木材の量は限られています。
それでも湿気の吸放湿はしますが、木材で完全気密住宅を造れば、木材が、水蒸気に対するフィルター的障壁となって、多少の湿気はコントロールしてくれます。
残念ながら解説書の文章は、室内空気と木材の相対的な水蒸気量に対して書かれています。

住環境の室内空気に対して相対的に存在するのは、壁を構築する木材ではなく、屋外の大気です。
このとき壁は室内空気と屋外空気を隔てる障壁として存在します。
解説書には木材を湿気の吸放湿素材として書いています。
このとき、屋外の空気のほうが室内よりも高温多湿で、建物は完全気密ではないですから、蒸気分圧の圧力分布によって、湿流は、屋外から室内へ向かうことになります。
木材量に限界があり、屋外空気の含む水分量には事実上限界はありませんから、木材のダム効果はほとんど期待できません。
木材のダム効果ば、防湿工事をなされた建物の中に湿気の吸放湿素材があれば水蒸気的に屋外と隔絶されていますから、有限の木材量と有限の室内空気量の相対的な関係になるわけです。
ここで換気が必要になりますが、換気による水蒸気の流入量は、計算で表すことが簡単に出来ます。
絶対量の話ですから、小学生でも理解できると思います。

質問 (あ)と(い)と(う)
***さんも勘違いしてます。 よく読んでみましょう。
AからBへ温度差で上昇気流・・・夏の焼け込みを防ぐ?


この構造で起こる上昇気流は、冬の暖房によるものであれば上昇気流は起こるでしょう。
冬は通気層の下のほうでダンパーが閉じるみたいですが、
Dの透湿壁は断熱層ではないので、通気層に上昇気流を起こします。タダでさえ過乾燥な室内水蒸気は内部通気層へ吸いだされ、さらに過乾燥になります。

さらに、水蒸気量の低下は、エンタルピーの低下(湿り空気線図より)をまねき、室内空気全体のエネルギー量が減少します。
低温乾燥は、インフルエンザウイルスの生存確率を上昇させます(ハーバーの研究)から、住環境は悪くなる一方です。




解説書に空気中に漂う化学物質は水の分子に溶け込みやすい。と書かれています。
これを証明するのが難しい。

接着剤などに含まれるホルムアルデヒドは、水蒸気によって尿素などと結びついている結合手が解かれ気化していくことはわかっていますが、水の分子に溶け込むというのが解りません。
水は、H2Oです。
ホルムアルデヒドは、HCHO
尿素は CH4N2O

ホルムと尿素は水素結合ですから水で解き放たれます。
ですから湿度が高いときに気中ホルム濃度は高くなります。
このとき空中で、ガスとしての水蒸気H2OにHCHOが溶け込むということは化学反応でしょうか?
もしそうなら、その時点でHCHOはH2Oと反応してホルムではなくなっているはずです。
それよりも早く酸素O2と反応して HCHO+O2=H2OとCO2  になるほうが早いでしょう。
実際はそうなりませんから換気が必要ですが、
水蒸気が透過できる壁をホルムも透過できると仮定して、
水蒸気が多いのは夏です。
はじめに書きましたが、夏の水蒸気は、屋外のほうが多く、蒸気分圧の圧力差で室内へ向かいます。
圧力のせいで室内の相対湿度は上昇しホルムは増えていくでしょう。
もしもホルムがあるのならば!
F☆☆☆☆ばかりで造られた家ではホルムは検出されないでしょう。
ご懸念の、その他の物質が心配です。
他の物質も、ホルムとほぼ同じ動きをしますから、換気量の確保が必要です。
解説書では、自然換気のようですから、暖房による温度差換気と風任せというレベルとしか言いようがありません。


(え)と(お)
ダニや花粉などの浮遊粉塵についても換気が必要です。
ここで言う換気とは、空気を入れ替えるという意味で言っています。
換気は、効率よく室内空気を入れ替える作業ですから、
空気が循環するルートを作ってはいけません。
空気が循環してしまうと、家中の曲がり角に(室内のことではなく、間仕切り壁の中や天井裏のことです)ホコリや、ダニの死骸ダニの糞、花粉、カビの胞子、といったアレルゲンが蓄積していきます。
これらが、風が強い日に巻き上がって、室内空気を汚染するのです。
自然換気では、強制的な圧力差を作ることが出来ず、一方通行の換気をすることも出来ませんから、
汚染物質の循環と蓄積が起きるのです。

室内空気を循環させるというと、なんだか良い事の様な言葉の響きがありますが、
循環するのは汚染物質であり、住宅内に汚染の蓄積が起きることになるのです。


(か)
まず、ボードを何パーセント透過するかと言うことです。
そのボードで密閉質を作って無換気でラットを閉じ込めて窒息しなければよいですが・・・
水蒸気は透過しますが。水蒸気でも100%ではありません。
酸素や窒素はほとんど透過しないと思います。
ホルムはHCHOですから、分子構造もそれほど複雑ではないので少しは透過するかもしれませんが゜、
水蒸気の透過とはメカニズムが違います。

小屋浦などの木材に対する付着などは多少あるはずですが、問題にならないでしょう0.08ppmよりもずっと低いレベルのはずです。

(き)
アレルゲンが残留していれば逆流はありえます。
それだけでなく、夏と冬で、換気経路を替えるという事は、停止期に吸気経路にアレルゲンの蓄積が起こる可能性か高いです。
一番やってはいけないのが、冬吸気経路に使用したルートを夏排気経路とすることですが、このシステムはそこまでひどくはないようです。


付録
ビニール合羽とゴアテックスの比較を漫画で示していますが、一番悪質な、確信犯的比ゆです。
ビニール合羽が結露するのは、皮膚とビニールの間の空間と空気量があまりにも少ないからであり、くわえて、無断熱であるからです。
空気量のほうが大切です。
たとえば、完全気密状態で、日陰側が-120度 日向側が120というスペースシャトルでも
結露はおきません。
中に居る人の数と空気の量が適正であればよいわけです。
住宅は、それ以上に余裕かあります。余裕がありすぎるので暖房や冷房が必要になります。
合羽を持ち出してはいけないのです。






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Last updated  2007.03.02 20:23:57
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