記憶の記録

2010.01.10
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
深夜電力利用がエコだと宣伝されてもなかなか信じることは出来ない。


1970年代にオイルショックというのがあった。
OPECの原油価格引き上げ宣言や中東の戦争による原油高騰で世界中がパニックに陥った。
全て人為的な原因によるものだった。この時日本ではテレビ局が深夜放送を自粛したりしたものだ。
現在では地球規模の温暖化が人類の破滅に繋がると危惧する報道が相次いでいるにもかかわらずテレビは朝まで放送され、深夜電力をどんどん使えという。地球の温暖化が人類の廃棄する物質や熱によるものだと主張している面々の意見では、間違いなく温暖化に貢献してしまう行為なのではないか。
温暖化の原因が人類起源のものかどうかはさておき、省エネルギーを進めることは良いことだ。ただし、正しい省エネルギーをするべきだ。正しい省エネルギーとは当たり前のことだけれどエネルギーの消費を減らすことでしかない。


高山邸の間仕切壁の中に仕込む蓄熱材料は全くお金がかからず、効果的で、安全で、社会貢献度がとても高いものとなる。それは何かというと、内装下地材として使用するプラスターボードの端材、柱や梁の端材、床板や下地合板の端材などである。
これらの端材は、通常は産業廃棄物として、最終処分場へ運ばれ、処分される。産業廃棄物の処分にはお金とエネルギーがかかる。

捨ててしまえば有害ガスや熱を出しお金を浪費する建築廃材も、蓄熱・吸放湿材料として壁の中へ仕舞い込めば、永久に働く蓄熱・吸放湿材となり、排気ガスも出ないし、産廃処理費もゼロになる。まさに三方良し。一石三丁も四丁も働く。しかも材料代は捨てるものとして考えればただと言ってもよい。
通常ならば空洞の間仕切壁に質量の高いものが入ると蓄熱・吸放湿だけでなく、防音効果が増し、隣室の音が漏れにくくなる。若干コストをかけて、旨く接着してやれば住宅の耐震強度を増すことにもなるかもしれない。まさに良い事尽くめなのだけれど、一般の工務店や大工さんたちはこんなことはやらないはずだ。壁の中にごみを捨てたと揶揄される事を恐れるから・・。50年後、いや100年後にその家が解体され、壁のなかから建築廃材が出てきたら、未来の建築家たちは正しい評価をしてくれるかどうか・・・その頃の建築はどこまで進歩しているのか興味は尽きない。


幸か不幸か、間仕切壁の中の空間を全て満たすだけの端材は発生しないので、完全満タンは蓄熱・吸放湿材としての資材を購入しない限り不可能だけれど、仮に満タンとした場合をざっと計算してみると、その容積は40坪の家で、なんと15立方メートルに及ぶ。これを建築物の構造体の容積と合計すると優に30立方メートルを超えてしまう。
いったいどれほどの蓄熱と吸放湿を期待できるだろう。

ああ、そんな家を創ってみたい。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.01.10 19:01:27
コメント(11) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

フライングシード

フライングシード

Calendar

Archives

2025.11
2025.10
2025.09
2025.08
2025.07
2025.06
2025.05
2025.04
2025.03
2025.02

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: