加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

February 21, 2011
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 プレスツアーできている、NYはメトロポリタン オペラ。

 女声ソリストが知らないひとばかりだったボエームも、男声はといえばヴァルガス、マッティ、脇役にプリシュカという豪華版でしたし、ドン パスクワーレはネトレプコにこそ振られてしまいましたが、テノールはポレンザーニ。アルミーダはメットの女王、フレミングに加え、シラクーザ、ブラウンリー、オズボーン。そして最後の夜のルチアはデセイ!なんとも贅沢です。好き嫌いは別にして、これだけのキャストをそろえられるのは、メットとウィーンくらいなものでしょう。

 来シーズンのカタログも、有名どころがずらりと揃っています。
 新制作は7本。オープニングはネトレプコのアンナ ボレーナですが、脇もガランチャ、アブドラザコフと豪華です。これはこの4月にウィーンでプレミエになるものと同じでしょうか。昨シーズンはオープニングが「リング」でしたので、今シーズンもリング後半になるかと思いましたが、プリマドンナ優先のようでした。
 ネトレプコがらみは、日本でもやったロイヤルと共同制作の「マノン」も出ています。
 個人的に面白そうなのは、新年のガラに出る、クリスティ指揮のバロックオペラのパスティッチョ。ヴィヴァルディ、ヘンデル、ラモーなどいろんなオペラのハイライトを、デ ニースやダニエルズやディドナートで聴かせます。すごく面白そうで、これはライブビューイングしてくれるのでしょうか。
 新制作では、先日インタビューしたクヴィエチェンのドン ジョヴァンニ にも惹かれます。共演もがフリットリ(ドンナ エルヴィーラ。本当のヒロインですよね)、レベカ、モリス、ピサローニ、ヴァルガスと豪華なのです。ここまでそろえるのはやっぱりすごい。

 けれどキャスティングについては、実は再演ものに魅力的な物が多かった。

 マチャイゼ、カナワ、ブラウンリー、マレイの「連隊の娘」。
 ペトレンコ指揮、ボロディナ、ガルージン、コチェルガの「ホヴァンシチーナ」。
 ノセダ指揮、ハンプソン、ミッシェルの「マクベス」。
 ピエロフラーヴェク指揮、マッティラの「マクロプロス事件」。
 ルイージ指揮、デセイ、ポレンザーニ、フヴォロトスフキーの「椿姫」。

 ポピュラーなものからレアものまで、演目のヴァリエーションもさすがです。

 レパートリー方式というのは、よほどの蓄積と余裕がないとできないなと思う今日この頃、なんだかんだいっても高水準でレパートリー方式を続けられるのは、商売上手なところも含めて希有なハウスだと感じました。

 今回、総裁のゲルブ氏にもインタビューができそうなので、運営に関してどんな話をきこうか、あるいはきけるのか、とてもわくわくしています。












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最終更新日  February 22, 2011 01:55:41 AM


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