加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

February 5, 2017
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類

 このところ、コンサートの感想などはより気楽に書き込めるフェイスブックに投稿していて、なかなかブログが更新できていないのですが、今話題の笈田ヨシ演出、「蝶々夫人」を高崎で観劇し、興味をそそられる舞台でしたので、フェイスブックに投稿した感想をこちらでも共有させていただきます。ブログ用に書き直せばいいのですが、怠惰をお許しくださいませ。ご興味を持たれた方は、ぜひこれからの東京公演にお越しください。

https://www.geigeki.jp/performance/concert099/

  

ログラムの作品解説を書いたときにもそのようなことを書きました)。プッチーニ作品でいえば、「ボエーム」だってとても普遍的な青春物語ですよね。たまたまパリになっただけで。だから置き換えてもいい。「蝶々夫人」も設定を置き換えてかまわないと思うし、実際ヨーロッパではそのような演出がさかんなよう。そのあたりの事情は、ヨーロッパのオペラ事情に詳しく、とくに「蝶々夫人」は色々な演出を追っかけている森岡実穂さんによるプログラムノートに詳しく綴られています。

第2幕では、ブレーシャ版(失敗したミラノ初演の数ヶ月後にブレーシャで再演されたときのもの。現行版はパリ版)から残されたという、蝶々さんとケイトの対決が取り入れられていたのがとても興味深かった。初演版にはもちろんあったものが、最終的に現行版のパリ版では削られ、その結果蝶々さんの可憐さがひときわ際立つ印象を受けます。今回のブレーシャ版に基づく対決シーンでは、ケイトが直接子供を大切にすると蝶々さんに言ったり、和解を求めたりして、ケイトが現実の人間として好感が持てるように作られていました。蝶々さんも、現行版より現実を受け止める強さが具体的に見られて興味深かった。個人的にはこちらの方が好きです。
基本的には、初演版〜ブレーシャ版〜パリ版(現行版)と、手が入るたびに蝶々さんが美化されていき、より蝶々さんの個人的な心理劇になり、社会的な側面が薄れていったこの作品。個人的な作品にとどまらないのだ、ということをもっと見せてもいいと思う。
指揮のミヒャエル・バルケは溜めのない、ややドライな指揮が今の演奏として好感。歌手の方はみなさん健闘していました。タイトルロールの中嶋彰子さんは、彼女ならではの「憑依型」をフルに発揮して迫真。ちょっと調子が今ひとつだった感もあり、しっかり休養して18、19の東京公演に備えていただければと思います。健気で可憐なスズキ役鳥木弥生さんは出色。
会場の「群馬音楽センター」は初めてでしたが、席数1900超!という大劇場で、音響もかなりデッドなので、そのへんの大変さもあったような気がしました。建物自体は1964年に建てられた歴史的なもので、それを見るのは興味をそそられましたが。

  






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  February 5, 2017 08:44:15 AM


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

プロフィール

CasaHIRO

CasaHIRO

フリーページ

バックナンバー

August , 2026

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: