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2006.02.05
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カテゴリ: 茶木の音楽紀行
一月一日はクリスマスほどは町は盛り上がらなかったが、午前0時になると皆一斉に
窓から打ち上げ花火を手に持ったまま打ち上げて「新年おめでとう!」と叫んでシャ
ンパンで乾杯し、タキシードやドレスを着ている人もいた。
僕も部屋の外に出てそんな様子を見ていたが、シャンパンを掛けられそうになったの
で部屋に逃げ帰って外がガヤガヤうるさい中一人で静かにワインを飲んで眠った。
何日かすると授業が始まり、僕はまた週3日働き、毎日先生の所で歌った。
ある日見かけない男性が授業に参加していた。
クワストフに尋ねると「彼はフライブルグの歌劇場で歌っている人で、時々レッスン
を受けに来るんだ、すばらしいバリトンだよ。」と言った。

なるほどすばらしいバリトンだ、とても丹精な響きを持つ上品な声だった。
次のシーズンで彼はリゴレットを歌うことになっていてアリアだけではなくオペラ全
体のいろんな部分を歌ってレッスンを受けていた。
授業が終わり皆が帰り仕度をしている時に先生が彼に「彼はずっとバリトンを歌って
来て私の所でテノールへの声種変更をしているのよ」と僕を紹介した。
彼は僕の方を向いて「よくテノールになる事を決心したね」と静かな声で言った。
彼はアンドレアスと言いすらりと背が高く、口髭を生やし話し方もやはり上品でとて
も優しそうな目をしていた。
「フライブルグって綺麗な町なんでしょ?」と僕は尋ねてみた。
一度何かの本で写真を見ていつか行ってみたいと思っていたのだ。
「そうだね、アルプスが近くに見えてとてもいい所だよ、一度おいでよ、春にはワー

うからどちらでも見にくればいい。」と言ってくれた。
「ええ!ぜひ伺います」と言って電話番号と住所を聞いて我々は別れた。
3月になるとアンドレアスに電話をして「本当に伺っていいですか?」と尋ねた。
「もちろんだよ、夜はうちの家に泊まればいいからね、心配しないで気を付けておいで
」と言って彼は電話を切った。

からもよろしく伝えてね、楽しんでらっしゃい」と先生は言った。  つづく





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最終更新日  2006.02.05 15:51:42
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