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カテゴリ: 茶木の音楽紀行
僕はその辺を散歩してみることにして、広場から少し外れた住宅街をゆっくり歩いた
。
ケルンでは町の中ではアパートばかりだがこちらでは大きな一軒屋が並んでいてゆっ
たりとした生活が伺えた。
ここは戦争中全く爆撃を受けなかったとみえて古い美しい造りの家が並んでいた。
程なくして抒情的なグロッケンの音が聞こえ、教会の前に戻り入り口のドアを押し開
けるともうすでに多くの人々が席に付いてミサが始まるのを待っていた。
僕はこっそり出て行けるように後ろに座りたかったがいっぱいだったので仕方なく真
ん中ぐらいの端の席に座った。

ミサが始まり神父が静かな声で話し出したが、一言として何を言っているのか分から
ない。
一通り話しが終わると再び頭の上から今度はオーケストラの演奏が始まりコーラスの
声も聞こえ、それはモーツァルトのミサブレーヴィスだった。
そっと頭の上の後ろの方を見てみるとそこにロフトのような狭い2階席があり、そこ
にオーケストラと合唱団がいて前の方ぎりぎりの所でさっきの紳士が指揮を振ってい
た。
キリエレイソンが終わるとまた神父の話が入り、そのように曲と曲の間と最後の曲が
終わった後もすぐに話しが入った。
その時初めて分かったのだが、日本でミサ曲を演奏する場合ホールで演奏会としてお
客様の前でやる訳だが、終曲がどのミサ曲も尻切れとんぼのようで演奏し終わったよ

の後すぐにお説教があり、よって曲は完結しつくしてはいけないのだ。
オーケストラもコーラスも決して上手なものではなかったが、おそらく地域の人々が
集まって日々練習を重ねて一人一人が純粋な神への思いを胸に演奏しているその音楽
は日本でのどのミサ曲の演奏よりも胸に届いたような気がした。  つづく





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最終更新日  2006.02.24 09:51:56
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