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・3.17.水
午前中に本町(心斎橋寄り)の鍼灸院。
今日の担当は60歳ぐらいの男性。
横に常に見習いのような若い男性が治療を覗いていた。
しかしとにかくこの担当者は、脈を取りながらしゃべり続ける。
手首に指を置いたまま、昔指揮者の斉藤秀雄と朝比奈隆の治療を担当していたという話で長々しゃべり続けた。
僕は後の予定もあるし、いらいらしながら適当に相槌を打つ。
脈なんか全然見ようとしていない様。
でもようやく一本目の鍼が打たれると、手際のよい手付きで治療は進み、口にする体調への所見もかなり納得のできるもの。

彼は迷うことなく関元(お臍よりも10センチほど下のツボ)に鍼を刺した。
以前あべのの鍼灸院で「関元にだけは鍼を刺してはいけないと指導を受けました。
患者さんにとってはもちろん効果的なツボですが、鍼を刺している方が気を吸い取られて命が縮まります」という話を聞いていたのだ。
僕は驚いたが、彼は何食わぬ顔。
その後彼は顔を上げて弟子を見て「関元鍼」と呟いたが、何だか意味ありげだったので、やっぱりあえて打ってくれたのかもしれない。
結局彼はかなりの経験と腕を持っているようだった。
話の中で、彼は昔婦人科の外科であったと説明した。
「毎日ここをばっさり切っていましたよ」と僕の下腹部に縦に線を引いた。
「西洋医学からこの世界に入って来る者も多いんですよ。私の妻もそうです」「今はそちらのお仕事はされないんですか?」「しません!」ときっぱり言う。

夜はアンサンブルクラス。
今日からまた次の本番に向けて、新しい出し物の譜読みを始める。





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最終更新日  2010.03.19 01:14:19
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