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・10、27、水
今日は日本シューベルト協会のシューベルティアーデ本番で、昼過ぎに西宮文化会館に楽屋入り。
リハーサルを終え、聴きに来てくれる友人たちと食事に出かける。
その後男性楽屋に戻り、出演者の皆さんと雑談。
他の方々は、僕が学生の時に最も活躍されていたベテランの皆様。
皆さんとても親切で、和やかに会話が弾む。
いよいよ出番。
僕はシューベルトのあずま屋、プロメテウスの二曲を演奏。
今読み進める「橋のない川」の中で、こんな一説が出て来る。

でもそのまま何もせずに家に帰れば、自分が自分でなくなるような重い悲しみに苛まれる。
だから町で暴れて警察に7日間留置される。
それでかろうじて自分を取り戻すことができる。
暴れたくて暴れるやつはいない。
暴れないと自分が消えてしまうみたいに思えるからだ。
そんな風に感じるというのは、言葉では言い表せないほどの辛さだ」
その一説と今日のプロメテウスが重なる。
プロメテウスは初めて聴く人には難しいという印象かもしれないが、とても複雑な思いが含まれた詩と曲だと思う。
ゲーテによって、ギリシャ神話を元に神とゼウスの関係として書かれているが、もちろんこれは親と子、または子供と大人に置き換えて考えることができる。
心を開き丸ごと信じたいという若者の欲求、それに対して結局開かせてはもらえない大人への矛盾と失望。
そのフラストレーションでプロメテウスは暴れ、500年間山に鎖で繋がれる罰を受ける。

そういった彼の怒り、寂しさ、失望が表現したくてこの曲を選んだ。
「暴れたくて暴れるやつはいない」という言葉が胸に残っていた。


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最終更新日  2010.10.28 00:01:18
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