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・11,1、月
先週金曜日の日記で、血縁関係の33歳の女性の毛を三本身に付けて徴兵検査に向かうおまじないの話を掲載したが、実はこの三本の毛は頭ではなく下の毛のことである。
漢字二文字で掲載したところ、サーバーからクレームが出て掲載不可能となった。
頭の毛では、何の奇妙なまじないでもない。

昨日日曜日は京都木津の合唱団に出向き、第九の練習。
朝7時のバスで出掛けたが、このところ数日朝早い日が続き少々寝不足。
電車の中の長い時間も、本があれば全く苦痛ではない。
貧しい村の人々が微々たる稼ぎのために毎日働く職場や、粗末な家の中で交わされる会話は常に冗談や笑いの中に潜んだ重要な哲学に満ちている。
村の中にある寺の住職は、村人が何百年差別を受け、貧しい暮らしを余儀なくされているのは前世で悪いことをしたからであり、その報いであるから我慢するしかないと説く。

そんなええことをしてきたんやったら、なんでわしらみたいな貧乏人をなくすことができひんかったんやろ。
それは、自分たちの高貴な身分、貴賤上下を確たるものにしたいためやあるまいか。
高い身分を設定するためには、低い身分がどうしても必要や。
前世が悪いから諦めろやなんて、あほにするのもええかげんにし」

勉強になる一つの話。
明治に入って大阪では牛肉を食べるようになって来る。
それまで四足の物を食べることは穢れを意味し、はやり出した牛肉も鍋で煮たりすると鍋が穢れて二度と使えなくなるという迷信があった。
それでもそのうま味に虜になって行った人々は、焚き火の上に農具の鋤をかざして(七輪を使えばそれも穢れると言われたため)、その上で肉を焼いて舌鼓を打ったという。
それがすき焼き(鋤焼)の発生であるらしい。
こう言った「穢れ」などという意味不明なこじつけの迷信が、人間の中に身分などというものを作っていった根源ではないか。
人や動物の死体や血を扱う仕事に就く者は穢れているなどと言い出したのは神社だ。

女人禁制の山があったり、土俵に女性が入れないこともこの理由に端を発する。
だが不思議なことに医者は穢れではないのだ。
そういったことを言いだす者も、それを信じる者も余りにもバカげている。
そんなことを言えば、24時間体の中に血液を走らせている我々生物すべてが穢れということになるではないか。

明治も時が進むと、穢れの代表であった牛肉は、一番のご馳走として敬われ出した。


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最終更新日  2010.11.07 00:00:55
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