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我々の体に出て来た症状は、すべて体のリアクションであり、そこには問題の根源があると考えられる。
しかし薬とは全般的にその末端の症状を抑えるためにあるのでは。
むろん末端の症状を抑えるからこそ根源の問題が沈下するという例もある。
しかし根源に目を向けない限り問題は再び三度リアクションとして出て来るだろう。
根源を警告する体の訴えとして。

ドイツに住んでいたころ、もちろん何度も耳鼻科・内科・歯医者と通った。
しかし中耳炎を起こした時の一回以外は、何処でも抗生剤を出されたことはない。
何故なら国民全員の中に、抗生剤を出す医者は最低であり、絶対に近付くべからずという厳しい風潮があるからだ。
それもまた極端であるとは思うが、そのため医者は抗生剤をちらつかせることすらできないという状況である。

このときドイツという国が異常だと思っていたが、もちろんこれは湯水のように抗生剤を処方する日本の医学が怖ろしい存在ということになる。
ドクター個人としても、そんな利害の蜘蛛の巣の巨大さの中で身動きできない形なのかもしれない。
僕も時々音声学の耳鼻科に行くが、それはただ今の肉体的な状況を知るために行くだけで、ドクター自身無理やりに出す薬は、いつも帰りの駅のごみ箱にすべて捨てる
。
近頃の内科のドクターによく見るのは、患者が前に座ると一度として顔も見ずにパソコンの画面を睨んでいる。
そして患者自身に症状を尋ねて、それをパソコンに打ち込み最後にエンターを押す。
すると必要な薬をパソコンが推薦してくれ、ドクターは何の疑いもなくそのまま処方する。
噂には聞いていたが、これを目の当たりにした時は僕も空いた口がふさがらなかった。
ど素人の患者の言うままに症状を打ち込んで薬を出す訳だから、いわば誰にでもできる作業であり、薬屋が居れば用が足りるわけだ。

鍼灸院に行けばまず顔のいろんな部分の色や層を見て、舌を見て、長い時間を掛けて脈診を取り、お腹や足の指の並び方まで観察して、患者の今の体の内面を推察して治療に当たる。
それだけですでに大変多くのことが分るとのこと。

僕が子供のころは、近所の街医者にも手当てのできるドクターが存在した。
自宅を兼ねたぼろぼろの木造建てに診療室があり、優しい温かい手で脈を取ったり、お腹をさすったりしてくれた。
ポリシーと心を持ったドクターは今もどこかにおられるのだろうが、我々には分からない薬の販売システムが明るみにならない限り、僕の疑問と警戒は解けないだろう。

いろいろ生意気に述べたが、これはすべて医学にも薬学にもど素人の僕が考えることである。
でもこれはドイツの人たちのように我々ももっと自分から勉強して、企業と団体の利害に巻き込まれぬようすべてのものを選り分けて行こうという呼びかけである。


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最終更新日  2011.02.25 01:00:17
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