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・8、5、金
武田氏は推進派から原発否定派に変更したという。
それはどう考えても正しい科学者の判断だ。
しかし今まで何十年若い時から青春を掛けて地球のため、人々のためと研究に没頭して来た生涯を自ら否定するようで、いたたまれない思いだろう。
でもその開発、研究のノウハウがあるからこそ、今何が本当に危ないか、何に混乱する必要がないか判断できる。
そして彼は今ただ一人の国民側に立った科学者として注目を浴びている。
それこそが彼の言う「社会に貢献する」ということではないか。
そして出版社は「ねえ先生、もっと本を書いて下さいよ」とねだる。
そして彼はブログに記載する記事をまとめて出版する。

そしてその狭間でまた悩むこととなる訳だが、これも仕方ないことなのだろう。


ーーーーー
私は「転向」したのか?・・・科学者の信念
私は、「原発は推進すべきである」という考えから、「原発は即刻、中断すべきであ
る」という意見に変わりました。世間の人はこれを「転向」として批判しています。
自由な批判、自由な意見こそ社会を明るくするものですから、批判は正面から受け止
めていますが、私には少し言い分があります。
・・・・・・・・・
【第一期】
日本はエネルギー資源がないので、原子力を活用するのは日本のためになると考えて
いた時期。

原子力安全委員会基準部会で新耐震指針を審議したとき、「原子力発電所に想定外の
ことが起こったら、住民が大量に被曝することを理解しておかなければならない」と
いう趣旨が明記されたものが出たとき。
私は何のために原子力を研究してきたのかという深い疑念をもち、「日本の原発は地
震で倒壊する」という内容の本を2冊出版して「できれば運転しない方が良い」とい

【第三期】
福島原発が破壊しても、これまで原子力を推進していた科学者の「反省」が聞こえず
、専門家の虚偽のコメントが続いたこと、北は青森から南は石川県に至るすべての原
発が震度6の地震で破壊したこと、の2つから科学者として、原発を中断する必要を
感じた。
・・・・・・・・・
批判を受けたことは気になりません。確かに「原発を推進するか」という点では転向
したのでしょうが、「科学者としての態度」としては一貫していると自分では思って
います。
科学者、特に私のような工学の分野では、その活動は「社会に貢献する」というのが
前提です。「エネルギーを安定させるために原子力を進める」という信念は、「原発
が事故を起こすようなら推進できない」というのと同じです。
だから、原発が安全に運転できると思っていた頃は、原発を推進すべきと言う考えだ
ったのですが、原発が震度6でことごとく破壊されることを目の前で見て、それでも
原発を推進するという方が私には「科学者の転向」のように感じられます。
私が今、疑問に感じていること、それはこれまで一緒に原子力をやってきた科学者が
、なぜ福島原発(おなじような破壊を受けた東海第二、東通)の事故を見ても、その
まま原発を進めようとしているのかということです。
科学的に見て原発を中断するべき時でも、政府がそれを推進することはあります。で
も、私たち科学者は政治家ではなく、「原発が必要かどうか?」より「原発は安全か
どうか?」の方に判断の基準があるはずだからです。
人間の考えは未熟で、間違いだらけですから、意見を変えることはやむを得ないと思
っていますが、今回の私の「転向」はターゲットの変化であり、科学者の信念や心と
しての「転向」をしなかったという点で自分でも満足できるものでもあります。
(平成23年8月4日 午後1時 執筆)
武田邦彦





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最終更新日  2011.08.12 00:41:28
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