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・1.29.日
いつも思うことは、実際我々人体に放射能がどれだけ影響を及ぼすかという点である。
「放射能を怖がり過ぎることを言ってはならない」という人の話に「広島や長崎の原爆で被爆しただろう人々でも、未だ元気に生きておられる人がいる。これをどう説明するのだ」というものがある。
確かに大量の被爆をしても、全く何の問題もなくずっと元気に生きている者もいるようだ。
ただ原爆以後、10年、15年過ぎて癌で死亡しても、それが原爆の被爆が原因と証明できないから、データとしては上がって来ようがない。
そこを今の政府も心得ているのだ。
ここからは僕の個人的な推測になる。
まずどうやら被曝というのは、その人の腎(腎臓のことではない)や腎性の強さ、それに伴う解毒力の強さに関係があるのではないか。
他にも、今の医学では分かっていない個人による被曝にたいする体の反応の違いがあるのではないか。

それと共に、高度成長期辺りから急に増え始め、今や二人に一人と言われる癌発症率は、放射能が大きく関係していると僕は思う。
「何故近年癌の人がこんなに多いか」という問いには、ほとんどの人が「現在社会のストレス」と応える。
確かに観察していると、何かに深く悩んでいたり、仕事や人間関係の問題を抱えていた人が癌に見舞われている場合が多い。
でもそれは最後の引き金であり、被曝によって痛められた腎性にとどめをさしたということではと僕は思っている。
それに、一人の人生のどこを輪切りにしても、ストレスは抱えているものではないか?
昔の人だって、今よりずっとストレスを感じる生活だったと思われる。
お城でお殿様に仕える者のストレス、貧乏で明日の食べるものすらない生活のストレス、少しでも足並みを乱せば村八分に遭う恐れのある村での生活など。
ただ江戸時代以前の病死の原因データはないだろうし、明治から近年までは、癌よりも結核、肺病の死亡率がずっと高かったから、これまたデータがないということかもしれないが。
でもこのところ、突然20代、30代の若い人たちが癌で亡くなることも増えているように思えるし、それとこれまた増え続ける小児癌だ。
もしこれらが1960年の1000回以上のアメリカ対ロシアの原爆実験、アメリカスリーマイル島の原発事故、チェルノブイリ事故、10年ほど前のインド対パレスチナの原爆実験、北朝鮮の地下原爆実験などが原因で増え続けている癌発症率であるとすればどうだろう。
もちろん政府やマスコミが何も言わないことに信頼は置けない。

ということは、恐竜のときと同じように、人間の次の生物がすでに準備されているはずだ。
要するに、その誰かが人類の観察に飽きたのだ。
今我々は、せめて短いこの人生を楽しく充分な時間味わえるよう、子供たちや若い人たちからもその権利を剥奪しないため、あらゆる人災の危険を除去する努力を怠ってはならないと僕は思う。

ーーーーーーー
頭の整理・・・被曝と健康(3) 病気にならないために(鎌形赤血球白血症)

ュリー夫人がラジウムの崩壊を発見してから、およそ100年。レントゲン写真、原子
力発電など人類は多くの原子力科学を「人間の人生をより豊かに、健康に送ることが
できるため」に使ってきました。
その中には原子爆弾のような間違いもありましたが、それは間違いであって、原子力
という科学が本来、目指しているものは「幸福と健康」に他なりません。間違えない
ようにしたいのは、原子力が目指すものは「電気」とか「兵器」ではないのです。
・・・・・・・・・
もしも原子力が電気を起こしたり、肺結核を検査することができるだけなら問題がな
いのですが、「放射線の被曝」というやっかいなものを伴うので、そのバランスが大
切になります。そこで、「被曝と健康」という関係は原子力にとって最重要なテーマ
でもあったし、また今後もありつづけると考えられます。
人間は約600万年前に誕生して以来、ずっと「自然からの放射線」を浴びています。
なにしろ、太陽が巨大な原子炉ですし、宇宙のエネルギーのほとんどが原子力エネル
ギーですから、自然界に放射線があるのは当然で、人間はそれを浴びることになりま
す。
日本では平均して1年に1.5ミリシーベルトで、東日本は少し低く、西日本は高い傾向
があります。これは放射線をだす岩石が西日本に多いからです。そのほかに宇宙線や
カリウムの中の放射性同位元素などからも被曝します。
世界では自然放射線が強いところがあります。極端な場所は別にして、古い岩石の多
いところなどで高いところがあるようです。平均は1年に2.4ミリシーベルトぐらいに
なります。
人間ばかりではなく、あらゆる生物はその環境で最適になるように体ができていて、
それは自然淘汰で決まっています。たとえば、放射線にとても弱い生物はもともと地
上で生きていくことができませんし、自然の放射線が強いところには「被曝に強い生
き物」が競争に勝ち残りますし、放射線が弱ければ「被曝には弱いけれど、他の攻撃
には強い」というような生物が残ります。
・・・・・・・・・
たとえば、有名な遺伝子障害(被曝が原因では無いと考えられているが)に「鎌形赤
血球貧血症」という病気があります。この病気は遺伝的にヘモグロビンの異常があり
、多くは30歳ぐらいで重度の貧血を起こして死亡します。だから、「普通の環境のと
ころ」では鎌形赤血球貧血症の人はほとんどいません。
30歳で死亡する人より60歳まで生きる人の方が子供を作るチャンスが多く、また社会
の競争にも勝てるからです。
ところが、マラリアが蔓延する地方(亜熱帯)では、この病気が多いのです。その理
由は、昔はマラリアにかかったら25歳で死に、マラリア原虫(マラリアのもと)は鎌
形赤血球の人には感染しないからです。つまり、鎌形赤血球貧血症になれば30歳で死
にますが、マラリアにかかると25歳。そして鎌形赤血球貧血症になればマラリアには
ならないので、25歳で死を迎えることなく、30歳まで生きることができるからです。
両方とも哀しいのですが、自然淘汰というのは厳しいもので、25歳でマラリアで死ぬ
ような地方では、それより少しでも長生きするチャンスがあれば、それが30歳で死ぬ
病気でも、そちらを選ぶのです。
・・・・・・・・・
このようなことなので、日本人の場合、1年1.5ミリシーベルトまでの自然放射線なら
「一応」安全と言うことができます。ここで「一応」と括弧をつけたのは、「自然に
ある放射線だから安全」というのは何の根拠もないということです.むしろ、厳密に
言えば「自然放射線だから、あきらめる」と言った方が科学的・医学的には正しいと
言えます。
なぜかというと、生物の歴史は自然放射線や太陽からの紫外線との戦いでした。初期
の頃の生物は空から降ってくる放射線や紫外線でガンなどの病気になり、抵抗力をつ
けていきました。そのような戦いの結果、今では「一応の人生を送ることができる」
ということだけで、現在、1年に30万人の方がお亡くなりになっているガンのうち、
どのぐらいが「自然放射線による被曝が原因」しているかは「医学的に不明」だから
です。
「不明」というのは「安全」とは違います。ヨーロッパの被曝専門の医師が言ってい
るように、「現在のガンのある程度は、放射線によるものだから、医療用被曝も注意
が必要」というのが本当なのかも知れないのです。
つまり、「自然放射線だから安全」とか、「自然放射線が1.5ミリだから、それ以下
は大丈夫」というのは医学的にも論理的にもなんの意味もないのです。仮に人工放射
線が1年1ミリとすると、合計で2.5ミリになりますが、「1.5ミリの被曝が安全だから
2.5ミリは安全」というのも非科学的です。
政府の人が事故を小さく見せるために、放射線医療の専門家が放射線医療をやりやす
くしたいために、新聞がよい子を演じたいために、「大丈夫だ」と言いたい気持ちは
わかりますが、「自分の利益のため」ではなく「被曝する子供たちのことを考えて」
発言して貰いたいものです。
(平成24年1月26日)
武田邦彦





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最終更新日  2012.02.07 13:37:11
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