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・5、19、日
さてさて、今世間で騒いでいる橋下市長の「慰安婦問題発言」である。
この問題には首を突っ込むと僕も槍玉に上げられかねないので、本来は静かにしていた方がいいのだろうが、ご存知の通り危ないところに足を踏み入れてみるのが趣味なもので、ここで一言述べさせていただこうかと思う。

この問題は遥か昔のことなので、いわば事実がはっきりしないことを遠いところから暗中模索するような作業とも言える。
とてもややこしく、且つ危険な話題なので、項目に分けて考えて行こう。

●橋下市長の問題とされている発言 元々は韓国がまた例年のように慰安婦問題への謝罪と保証を要求して来たことから口火を切ったものか?
「慰安婦採用は何も日本だけが行って来たことではないのに、何故日本だけが非難され続けなくてはならない。
慰安婦採用を謝罪するのならば、アメリカ・イギリス・ヨーロッパなども共に謝罪すべきである」
「当時は軍隊でどうしても慰安は必要だった。それを批判するのは、男の生理を分かっていない」

しかし実際はどういった女性がどういった条件でその任務にあてがわれていたかは不明だ。
だから韓国が訴えることをそのまま鵜呑みにしては問題だ」
「沖縄のアメリカ海兵隊の若い兵士たちの性の問題も、風俗の女性をあてがって処理しないから、一般の女性が路上なので事件に会うことになる」

かなり好意的に取れば、これらの発言のもともとの彼の心の内には、事実がはっきりしないこと、また日本だけが犯した罪ではないはずなのに、別の思惑から日本にそれを認めさせて、発言力をなくしてしまおうとするアメリカを黒幕とした他国の策略にはまり込まないように警告を発し、また他国には「卑屈なやり方はよせ」と海外に向けて仁王立ちになったところを、後ろから背中に石を投げられたということであろう。
このような発言をする人を、今日本では「右」という枠に入れられてしまう。
確かに彼の説明を聞いていると、余りにも人道に反しているように聞こえる。
しかしおそらく、学者と政治家が国政を話し合う時、このような人道に反した議論をせねばならないのではないか。
群集で人々を動かそうとするとき、また国民全員を対象に策を講じるとき、一人ひとりの思いや情けを重んじていては話しにならないものかもしれない。
その学者と政治家の話し合いの話題を、橋本氏は国民に向かって口にしてしまったのだ。
これはやってはならないことであり、結局のところ「女性蔑視の人」というレッテルを貼られることになった。
国民は何処までも「情」を重んじて物事を考えるし、学者と政治家は歴史の検証と学実的な研究結果を用いなくてはならない。


朝鮮半島のある村に小さな集落があり、掘っ立て小屋で皆貧しいながらも肩を寄せ合って暮らしている。
そこに突然日本の軍服に重装備の兵隊たちがやって来て、何も言わず銃剣を向ける。
「どうか殺さないでくれ」と手を合わせる人々を片っ端から殺しに掛かる。
そんな虐殺を突然行う理由も分からない。
住民は皆殺しに会うが、10代20代の若い娘たちだけは殺されず拉致され、船で遠く離れた知らない島に連れて来られ、そこで死ぬより辛い仕事を強いられることになる。

一人ひとり別のテントに入れられ、少しすると各テントの前にずらりと兵隊たちが列を作り、手に整理券を持って行儀良く並んでいる。
入り口の隙間から見ると、それは大体15歳から30歳ぐらいの若い男たちである。
「1番山田、入れ!」と監視員のような男の声が響き「はい!」と若い男の声。
入って来た男は彼女の前でカチッと踵を鳴らして挙手の姿勢を取り「お願いいたします!」と言って彼女をレイプする。
事が終わるとまた挙手の姿勢になり「ありがとうございました」と礼を言う。
彼女は彼の目を見た。
思いつめたような鋭い瞳に涙を貯めて「これで思い残すことなく死んで行けます、どうか貴女もお元気で」と言ってテントを出て行く。
日本語の分からない彼女には彼の語ることは全く理解できない。
次に入って来た男はいきなり「早くしろ!おまえなどに俺の気持ちが分かるか!」と叫んで殴りつけてきた。
「こら!何をしとるか!」と言いながら監視員が飛び込んで来て、彼は殴られ連れ出される。
そのような半狂乱ぎみの男は何人もいて、そのつど彼女は怪我をした。
でも両親や兄弟を目の前で殺されたショックからまだ覚醒しない彼女は、ただそこに横たわって天井をぼんやり眺めている。
次の男が入って来た。
ぼんやりそちらを見ると、まだ10代半ばの顔に幼さが残る少年だ。
彼はたどたどしく行為を行い、途中彼女の胸に顔を埋めて号泣した。
何度も同じ言葉を叫びながら泣いたが、もちろん彼女には分からない。
それでも彼女は彼の髪を優しく撫でもした。
「お母さん!」と彼は何度も叫んでいたのだ。
彼女の胸に顔を埋めて号泣する兵隊はとても多かった。
来る日も来る日も彼女はテントの中で多くの男たちの慰みとされ続け、数日後彼女は監視員の目を盗んで自害して果てた。

●僕の意見
当時慰安婦にどのような女性が宛がわれたかは不明なようだ。
もちろん朝鮮半島の娘が拉致の果てそんな性の奴隷とされたことは充分考えられる。
しかし中には国内の遊郭の女性や、その辺の村の娘が「きさまらも日本の非常事態にお国のための一端を担え!」などと言われ、泣く泣くそんな運命を辿ったことも想像できる。
結局彼ら朝鮮、日本の若い男女、10代後半から20代の未来ある人たちは皆生地獄を強いられたのだ。
誰に?
戦争をした国の大人たちにだ。
10個のテントの中で繰り広げられた若い兵隊と若い囚われ人の上に起こった生地獄は、戦争が齎したものだ。

もしもだ、韓国が未だそれを日本への外交として用いているのならば、卑劣といわざるを得ないだろう。
また過去に日本人が行った非人道的な行いを、戦争指導者自身が正当化したり嘯いたりしているとすれば、これもまた卑劣極まりないことだ。
当時の彼等若い人たちの悲劇に報いるのならば、戦争を、核をこの世から消すことでしか果たせないのではないか。

僕は別に橋下氏の味方をする訳ではない。
しかし彼の問題発言から数日経った今、彼がもともと言おうとしたことを皆覚えているのだろうか?
僕は生活の中でも特に強く感じることだけれど、皆文章を読んだり、人の語ることを聞いたりして、その真意を読み取ろうとする力が著しく弱い。
だから印象に残る言葉尻だけを捉えて「悪いことか良いことか」を判断しようとする。
これは現代人の抱える大きな問題だろう。
マスコミ自体がその傾向にあって、それを種に毎日のワイドショーや新聞の見出しを華やかにすることしか考えていない。
連中は毎日苛める対象物を貪欲な目で捜し求めているのだ。
我々庶民はその中身の無い浮き立った誘導に乗ってはならない。
今回の橋下氏を巡る騒動こそが「壁と卵」のいわゆる「壁」を独り立ちさせる行為でもある。

また「右」と言われる考え方の人たち、「左」と言われる人たちの考え方にも同様の表面だけの言葉尻の取り合いでしかない論争を感じる。
橋下氏の口にした慰安婦問題から発する問題発言は、確かにその言い方に傲慢な独り善がりな部分はあり、人に理解される説明とは言えないとはいえ、一つ深呼吸して頭に上った血液を下ろしてから、じっくり考えてみなくてはならないテーマでもあるのではないか。
「橋下は右だから、何を言っても私たちと意見が合う訳がない」と決め付けてしまう人たちもまた壁(システム)に利用されていると僕には感じる。
我々人間がたった二つの「右」「左」という箱に分類できる訳も無く、この島に住む者たちが人種などという悲しい過去を乗り越え、そろそろ一致結束して西の方から押し寄せて来る何かの大きな力、謀略に立ち向かわねばならないと思う。
憎むべき相手は我々を支配し始める壁、その先にある戦争なのだから。





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最終更新日  2013.05.20 11:15:24
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