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 ・6、18、火
今漱石の「それから」という話に掛かっている。
これは僕の中での最高の小説である「三四郎」のその後と言われているが、全くそんな感じがしない。
主人公の性格も何だか随分違うようだ。
主人公を含め、出て来る男たちは大体皆30歳を迎えている。
会社に勤め、失敗して退社して落ち込んでいる親友に向かって、家が金持ちであるがゆえ仕事もせずに親からの仕送りで暮らしている主人公が語る場面が印象的である。
「君たちが働くのは日々の生活で食うためだ。
それは国のため、国家のためという観点からいうと誠実な仕事とは言えない。
給料がなくとも、労力を惜しまず勤めるのが尊い仕事である。

小説内の文章そのままではないが、大体このような意味のことを語る。
舞台は明治40年を過ぎたころで、維新で社会はがらりと変わり、ヨーロッパの影響をものすごい速度で受け、人々のストレスの種類も大きく変わった。
資本主義社会の大渦に人々が飲み込まれて行く様は、現代と全く同じであることに驚嘆する。
江戸時代までの利他主義が、突如豹変した利己主義に変貌した社会は、そのまま今も継続されて存在する。
その今がいいのか、昔がよかったのかは分からない。
「明治以降、我々はヨーロッパ式、西洋式を丸ごと取り入れて発展して来た。
でもそれはあくまで借り物のシルクハットとフロッグで、それでいくら一等国になってもその社会が自分たちに畢竟馴染まなければ意味はない」というような意味のところもある。
今武田氏が訴えることと重なる。
何をやっても、人の真似は結局真似でしかないということで、自分独自のやり方、独自の社会を打ち立てるのは、目先の利益や名声よりも、地に足のついた仕事が必要だと思う。





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最終更新日  2013.06.19 00:50:29
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