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 ・10、10、木
例えばドイツは、確か消費税が15パーセントだったと思う。
それを初めて聞いたとき、随分驚いたのを憶えている。
それでも一学生が日本円にして10万あれば、一ヶ月寮の部屋代、光熱費、食費を払っても何とかやって行けた。
日本に居て感じる一万円の価値と、ドイツでの百マルクでは、若干百マルクの価値の方が高い感覚だった。
消費税がそんなに高いのに何故だろうと考えたが、もちろん原価が日本より随分安いのだろう。
それに対して、国民の平均的収入が日本のそれより随分高い。
何時だったかドイツの友人たちと話していて、ある男性の友人が学校の先生になるべく、猛勉強している話題になった。
彼は電話帳ぐらいの厚さのある本を示して「このぐらいの本三冊を全部暗記して、その上、千枚近いレポートを書かねばならない」というような説明をしたように記憶している。

その代わり初任給から日本円にして50万で、就職すると共に家を建てる者もいる。
これがまた土地というものがほとんど唯に近い。
また、工場で働いている友人と話していて「日本の教員の初任給は、手取りで¥180,000ぐらいだった」と言うと、彼は仰天して「そんな給料で暮らして行くことなんて不
可能じゃないか」と目を丸くした。
彼らにしても、もっと遥か多くの収入お得ているのだろう。
消費税15パーセントでも充分やって行ける。
それでもドイツの人々は物価の高さにぶつぶつ文句を言い、税金の高さに嘆いて、ドイツ国の政治のあり方に日常的に苦言を呈していた。

それから見ると、日本人はどれだけ真綿で首を絞められてもそこから逃げ出そうとせず、暴動一つ起こそうとはしない。
それがやむを得ない国の疲弊ではなく政治の腐敗から来ている人災でありながら、なおも誰も本気で腹を立てない。
これは忍耐力を持つ徳のある人種だからか、それともバカだからか。
さて、世界でも類を見ない日本国民という我慢強い民族は、どこまで搾取に耐えられるか、我慢大会である。


増税は時期が早すぎる! 国民は5%の物価上昇には耐えられない
日銀の黒田総裁が135兆円のお札を印刷してインフレターゲット2%というから、物価
が2%上がる。安倍首相が消費税を3%上げるというから、物価はほぼ3%上がる。
それに電力会社は経営判断を失敗して原発の不稼働に陥り、その責任を転嫁して電気
料金を上げようとしている。国民の所得が上がらない中で、5%も物価が上がる、い

消費税の3%あげで6兆円の税収があると計算される。買え控えがないとしての計算だ
が、安倍首相は5兆円を景気対策にあてるという。そうすると残るのは1兆円で、これ
に対して国の借金は1000兆円だから、増税しても借金を返して健全な財政になるのに
1000年ということになる。
実際には、所得が増えないのに5%だけ物価が上がると、購買量は必然的に5%減る。
政府は「どのような計算で増税が財政と社会保障の立て直し」をするのかを数字で示
していない。
「増税によって子どもにツケを残すな」というのは実に奇妙な論理で、だいたい、今
の政府の借金の債権者(お金を貸している方)は国民なのだから、子どもはツケが残
るのではなく、財産が残るのだ。
ところで、アメリカの借金増額に関する議会の了解が得られず、一部の公共施設が運
営できなくなったが、アメリカはまだ民主主義が機能していて、「政府が使うお金は
国民の代表である議会の承認がいる」ということになっている。
これに対して、日本の場合、「赤字国債の発行」は誰がやっているのだろうか? そ
して国鉄処理、郵政処理など数10兆円にのぼる税金などの補填の責任も明確ではない
。
「国民のお金はどうにでも使える」という現在のシステムを大きく変えなければなら
ない時期であろう。
(平成25年10月3日)
「zouzeino.392-(4:21).mp3」をダウンロード
武田邦彦





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最終更新日  2013.10.10 23:10:32
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