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  「今日一日生きて」
・4、2、水
STAP細胞研究論文で世間は騒いでいる。
これはどう見ても日本の学会のおじさん、おじいさんたちがよってたかって30歳の若い研究者をいじめているという構図であろう。
まあ一つはやっかみから出鼻をくじいて潰してしまいたい、ということではないか。
何故そこまでやっかむのかという理由が、下記の武田氏の記事でなるほど、と思える。
Natureに論文を英語で投稿し、それが学会に受け取られるということが大変なことらしい。
まず30歳の研究者というのは、博士課程を28歳で終えてからまだ二年ということで、研究者としては歩き始めたばかりの赤ちゃんのようなものらしい。
その若さでNatureに論文を提出しても、何度も送られて来るNatureからの質問が英語が難しすぎるということもあり、理解できないものらしい。

その上研究テーマやその成果などを認められ、なおかつ書式にも問題がないかチェックされ、ほかにも多数の審査を受けて、大概は途中でディレットということになり、
論文は受け取ってもらえない。
よって普通30歳ぐらいの研究者が経験のために投稿する場合は、50代、60代の教授が横に付いて、Natureからの質問に答える方法を教えながら進む。
しかし教授が手とり足とりやっているうちに、本人の論文か、指導教官の論文か分からなくなるという。
そんな若い、経験の少ない研究者が、自分でNatureに論文を投稿する例は武田氏は2パーセントぐらいだ、という。
今回の30歳のこの研究者は、彼女が中心になって論文をNatureに提出し、それを見事に受け取ってもらっているらしい。
もうそれだけであっぱれと武田氏はいう。
それと彼女らの論文の間違い、と言われている部分が故意であるか、もしくは経験不足から来るミスなのかが問題で、故意かどうか判明しないうちに日本の学会のおじさ
ん、おじいさんたちは彼女一人を叩きに叩いている。
彼女の所属する理化学研究所も、一緒に研究してきた仲間も皆この騒動に恐れをなし、彼女一人に責任をなすり付けて逃げているとか。
彼女は今回のことで世間の無情を身に染みて体験したことだろう。

そういう意味では、アメリカでは本質を見た評価が下されるため、ミスは大目に見てくれるところがあるらしい。
「これで後々彼女の論文が優れたものということを世界が認めたら、日本の学会も手のひらを反して称賛するんですかね」と武田氏は笑う。

ーーーーーーーーー
30歳の研究者の標準的レベルはどのぐらいか?
STAP細胞の論文の一部に間違いがあったということで、日本中が大騒ぎした。こ

で話題になった。「女性」か「男性」というのはあまり関係がないこの問題について
、考えてみたい。

30歳の研究者というのはどのぐらいの実力かということを日本社会は理解していな
いように思うので、著者をかばうとかそういう詰まらないことではなく、研究者と言
うのはどういうものかについて少し紹介したい。

1.博士課程を終わるのが最短で28歳だから、30歳の研究者は研究を始めたばかり
の人である、
2.普通の30歳の研究者がNatureに論文を投稿することはまず不可能である、
3.普通の(Natureよりレベルが低い)英語の論文を一人で作成して、投稿し、
査読(審査)に耐えて掲載に至ることは不可能と考えられる、
4.普通は教授やそのレベルの経験を積んだ指導者が横にいて、査読結果(2、3度く
る)が来るたびに、査読委員の文章を読み、打ち合わせる、
5.30歳の研究者が独自に査読委員の質問や訂正要求に応じることができるのはレベ
ルの低い学術誌だけで、このレベルの場合、質問の意味がわからない、どうして答え
たらよいかわからない、というのが普通だ。
こうして少しずつ研究者は育っていく。研究者に必要なのは、「ミスなく論文を出す
」ということではなく、まずは「着想や実力を上げていく」ということで、普通は4
0歳ぐらいになればある程度、独立して研究と投稿ができるようになる。

(学術分野ではつねに「故意は考えない」という原則がある。故意のものは自然科学
でも時々あるが、その人の一生のうち、ほぼ明らかになるので、一つ一つを警察のよ
うにチェックする必要はないし、研究は意外なことなので、チェックする方法もない
。 最近、佐村河内氏と比較されることがあるが、故意があるかないかは決定的に違
うし、難しさも違う。)

(平成26年3月26日)

「2014032612361236.mp3」をダウンロード

武田邦彦






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最終更新日  2014.04.03 01:01:30
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