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チェリー不二子

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2007.03.12
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テーマ: 父のお葬式(52)
カテゴリ: お葬式
四十九日の裏話がある。
あまり、正面きって話ができないことだ。
父の生前、大工のNさんとお付き合いがあった。
もちろん、お客と業者の関係である。
Nさんは60代後半だろうか、あつかましいところがあって、
私は第一印象から、好きにはなれなかった。

父は今まで、浴室や門柱のリフォームをお願いしていた。
何かと営業がじょうずで、NPO法人の塩の会なども作って、
旅館などに販売していた。

これが問題だった。
母は親戚同然の人だと言い切っていた。
それは勘違いだ。
私たち娘二人は、第一印象がよくないし、営業で母に取り巻いているのだと、
よくわかっていたから、うさんくさくて仕方がない。
それが、お通夜にはお塩と「ご縁」をかけて、お供えしたいという。
それを、親戚のみなさんに帰りに分けてほしいというのだ。
また、四十九日の手土産として、生椎茸を安く手配できるからと、
母に話を持ちかけたものだから、母はその気になってお願いした。
明らかに営業なのだが、母は気がついていない。
親切ないい人だというのだ。


皆さんのお膳にひとつずつ分けてあげたいというので、
仲居さんに頼んで、そうした。
明らかにこれも営業ではないか。
この宴席に30代の息子を連れてきた。
私は会ったこともないひとだ。

おかしいではないか。
不自然きわまりない。

それに、親戚が泊まる旅館にも一緒に泊まるというのだ。
「Nさん、今日は泊まりますか?」と母がNさんにたずねるので、
「は?なんで泊まるの?」と娘二人があわてた。
母を車の影に引っ張っていって、
「そんなこと言わないでよ、おかあさん。」
「だって、親戚づきあいしているから」
「そう思っているのは、おかあさんだけよ。向こうは営業目的だからね」
「そうよ、親戚、家族で、水入らずの話をしようと思っているのに、
なぜ、他人を入れるのよ。親戚じゃないのよ」
「ご遠慮くださいと言いたいわ」
「いまさら、そんなこと言えない」と母が言った。

旅館に着くと、Nさん親子が二人が急きょ、泊まるというので、
13人が15人になった。
仲居さんが、
「土曜日なのでほとんど満室だったから、離れたところですよ。
食事なしということで」
それを聞いて安心した。
だが、夜の宴会で驚いた。
先に宴会場に座っているではないか。
「おかあさん、なぜ、一緒に食事するのよ」
「知らないよ、別だと思っていたから」
Nさんが、自分たちで一緒にしてくれといったに違いない。
どこまでもあつかましい人たちだ。
いまさら、ご遠慮してくださいとは言えない。
普通は一線を引いてご遠慮するものだ。
つづく









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最終更新日  2007.03.13 00:22:13
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