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地図を見る習慣のないタイでは旅行雑誌やガイドブックにすら出ていないのが普通である。 出版数が少ないので本屋の地図コーナーはごく小さく、地図自体の出来も褒められたものではない。細かく正確に書き入れるのが面倒なのだろう。マイペンライ精神を発揮しているところが随所に見られる。 それでいて、地図を使うのは外国人や、ちゃんとした教育を受けられる家の人たちであるのを見込んでか、やたら高いのだからまいってしまう。 軍の地図局から出されている地図はまあまあ使えるのだけれどとても古くて、近年造られた道路が書かれていないし、軍事上理由とやらで空白の地域が目に付く。人工衛星時代なのにどういう意味があるのだろう。それよりも問題は、全県揃えようと思えば数万円の出費になることである。何とかならないのだろうか、というわけで知らない土地へ行くときは、やむを得ず雑な地図で大体の見当をつけ行き先で誰かに尋ねることになる。 ところが地元の人の言葉がこれまた、タイ製地図並みの正確さなので困ってしまう。分かれ道をどちらに曲がるのか程度のことはともかく、どのくらい距離があるかということになると、とたんに信憑性ががた落ちする。「すぐそこ、すぐそこ」という言葉を信じて延々3時間車を走らせたこともある。 加え、思いやりのある人たちだから、たとえその場所を知らなくても懇切丁寧に教えてくれる。「知らない」などという不人情な言葉で、わざわざ尋ねてきた人を失望させたくないのだ。 地図がだめなら道路標識を頼りにいけばよいと思われるかもしれない。でもタイの標識はあって欲しいところにはなく、なくてもいいところにドンと立っている。道端の木陰に隠すようにかけてあっても誰も気がつかない、まっすぐの一本道にわざわざ「直進、チェンマイ」と大きな標識を立てても目障りなだけだ。 タイの人たちは地図も持たず、標識を当てにもせず道行くのだから器用である。 最近体調不良でなかなか日記の更新が出来なくてすいません完全復活まで今しばらくお待ちください。
Jun 23, 2004
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タイの酒は、国産酒=庶民、洋酒=金持ちという風にはっきり二分される。国産酒=けちな金持ち、洋酒=見栄っ張り庶民、これは例外である。 田舎ではむろん安物の国産酒が飲まれ、それさえかなわぬ人は密造酒を造る。 かつて庶民は豊富にある米からどぶろくを醸し、されを蒸留して焼酎を造った。 ところがいつしか自家酒造を一方的に禁じてしまい、伝統ある酒を密造酒と決め付けた。「市販の酒を飲め、そうすればメーカーも潤い税収が増える」役人は口には出さぬけどそう言いたげだ。 しかし、市販されている最も安い焼酎で、最低賃金の半分に相当する、それも木の根とかトカゲの尻尾とかを浸け込み。薬酒してからでないとのどを通らないという代物である。自分で作ったもののほうがはるかに経済的でうまい。禁じるほうが無理というものだ。 どうしても税金付きの市販酒を飲ませたいのならば、もっとまっとうな酒を造ってからにすべきだが、メーカーはこの点努力を怠っているようだ。 庶民は発令以来文字通り、ひそかに酒を造り続け今に至った。最近は農民団体が、密造酒をラオセーリー、「自由の酒」と言い換え警察署の前でどぶろくを蒸留し、できたてを通りかかりの人に振舞ったり販売したりして盛んにパフォーマンス的抗議集会を開いている。 そのかいあって、部分的には認められるようになったが、全面開放に入っていない。 ふた タイで販売されている洋酒のキャップを開けると、瓶の口のところに、小さな穴の開いた、透明なプラスティック製のセンが押し込まれている注ごうとすると、酒はそれに妨げられてなかなか出てこない。 どうやら注ぎすぎ防止装置らしい。タイ以外にのあるのだろうか、それろもタイの発明であろうか。ケチを恥じる国してはみみっちいことをする。酒くらいどんどんついで欲しい。同じ酒でもこれがついているのといないのでは、値段が30バーツほど違う。中栓ついていることは高級をイメージするらしく、タイの人たちは喜んでそれを買っていく。 瓶を傾けても一定量しか出てこないので、なれてしまえば意外のも便利ではあるが、これがついていないときでもあるつもりで瓶をゆすぶり、どばっと注いでしまうことがある。
Jun 14, 2004
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退院後体調が悪くしばらく日記お休みさせていただいてます。今しばらくお待ちください。
Jun 11, 2004
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東北、北部のタイ・ラオス国境沿いを流れるメコン川には、プラープックという大なまずが棲息している。体長三メートル、体重300キロに達する、ウロコノない魚では淡水魚最大、世界でもっとも食いでがるなまずだ、軽く4百人分ぐらいのおかずになるだろう。 メコンはいつも黄土色に濁り、味噌汁が流れているような大河である。上流の天候次第で白味噌になったり赤出汁になったりすることはあるけれど、澄まし汁になることはない。水の中にはどんな具が、いや、世界が広がっているのかは謎に包まれている。 プラープックが水面近くに姿を現すのは雨季の直前のみで、その外の季節はどこで何をしているのやら、誰も見たものがいない。 川漁師たちは、川底にプラープック宮殿というのがあって、そこで家来や美女の魚を侍らし、優雅に暮らしているのだろうと想像している。 チェンコンという町のある土産屋には、十数人が横に並び、巨大な太刀魚のような魚をみんなで抱えている写真が飾られれいる。メコンは化け物の棲む川なのだ。まだ見つかっていない魚なんかもきっといるに違いない。 ワシントン条約の対象になっている魚なので、本来捕ってはいけないのだけれど、チェンライ県チェコン郡のハートクライ村では、古くからの伝統行事ということで、特別に捕獲許可を受けている。タイでプラープックが水揚げされるのはこの村だけである。 プラープック漁が始まるのは四月末である。水量が雨季の数十分の一に減って、さしものメコンの流れも幾分穏やかになる頃、プラープックが産卵のため遡上してくる。それを、張った網で待ち受ける。 小さな船と腕力のみでこの怪魚をを捕らえるには大きな危険が伴い。しばしば川に呑まれて魚の餌になってしまう。川漁師たちは、プラープックが神に守られていると思われてきた。 でも、値がよく重量あるプラープックを一匹捕れば、当分働かなくてすむ。子供たちに新しい服の一枚も買ってやれる。朝から酒を飲み、カラオケにも行ける。お母ちゃんに「甲斐性なし!」と罵られることもない。身分を張る価値がるのだ。 毎年猟期の始まる前、ハートクライ村では、「神様、たまにはプラープックからちょいと離れ、どこか遊びにでも行ってくださいませ。おらたちに魚を捕らせてください」と、漁師たちは豚の頭や酒を捧げて先行投資、じゃなかった、豊漁を願う儀式をする。 そしてめでたく魚が取れれば、全国各地からかけつけてきたバイヤーが奪い会うように買って行く。 遊びに飽いた神様が戻られると漁期は終わりである。 プラープックの皮はフカに似てごつく、少し泥臭さがるものの、タイの川魚の中ではわりといける方だ。身は獣肉のようで、うまく調理して出されたら肉料理といわれても信じてしまう。僕も始めて口にしたときは豚肉だと思い、危うく店の人に文句を言うところだった。 チェンライの料理店ではけっこうプラープック料理をメニューの中に見つける。本当はこういう貴重な魚を食べたりしていけないのだけれど、罪悪感に苛まれながらも色々なところで美味しく頂いた。でも心配することはなかった。最近ほとんど天然物は捕れていないのだ。出回っているなまずは養殖物である。うなぎやハマチと同じで養殖物は脂がくどい。なまず類はたださえ脂ぎった魚なのに、いっそうギトギトがきつかなる。だから適度に脂を抜く工夫をする。うまい店うまくない店はこの違いだろう。
Jun 4, 2004
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日本とタイの冠婚葬祭、まるで違うところもあれば似たところもある、宗教や伝統的なことを抜きにして、タイらしさがあるのは「大スピーカー」である。 町はともかく、田舎の場合はどのような式であれ、人の背丈の倍はありそうな大スピーカーがでんと据付らえていて、がんがん流行り歌を流すことになっている。 懐の寂しい家はテープをかけて我慢するけれど、普通は生演奏である。こういう冠婚葬祭用のローカルバンドあちこちにあって、けっこう繁盛している。 バンドはやたらせっかちなテンポで外れた音をかき鳴らし、それが曲が終わりに近づくほど早くなるもので、終いには手がついていけなくなってしまう。ギターリストなんて演奏が終わってもまだ手がぷるぷる震えている。 でも音量は一流である。近くの家の窓ガラスにひびが入り、数キロ離れた家の床がズンズン震える。技術のなさを音の大きさでカバーしているかのようだ。 めでたい席であろうがしめっぽいせきであろうが関係ない。葬式にしたってバンド演奏つきで、おまけに花火まで打ち上げる。死者への慰めになるそうだ。時々浮かれた亡者が棺桶から飛び出し、ツイストを踊りまくることもあるらしい。だから棺のふたはしっかり釘を打ち付けるのだと聞いた。 大スピーカーつき行事はどういうわけか昼間は静かで、よる寝るころになってドンチャカ始めるのが習いである。 日本ではこういうのが数日続けば、近所の人は脳みそが完全に沸騰してしまい、抗議電話を掛け捲り、ノイローゼで自殺、などということになるのではないかと思うが、タイ人の人たちは意外にけろりとしている。子供なんて大喜びで深夜まで式場を駆け回っているし、疲れたら家を揺るがす騒音の中、平気でイビキをかいて寝てしまう。タフでなければ生きていけないのである。 大音量に包まれるのは行事だけではない、村の有線放送、長距離バスのビデオサービス、家庭のステレオ、テレビ、カラオケ。音の出る機械はボリュームを目一杯上げて聞くものだと誰もが信じ込んでいる。タイ人の鼓膜は日本人よりもはるかに丈夫に出来ているのだろうか。 ちなみに農村部で一番うるさい所は、祭事がよく行われる寺である。静かさを信条とする寺なのだけれど、実際はひどく騒音に満ちた場所なのだ。タイに住もうとするならば、間違っても寺の近くに家を建てないように。血圧上がるよ!!!!!!!!!!。
Jun 3, 2004
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小銭を乞うホームレスを、雑踏の中で皆さんも何度か見かけたことがあるはずです。 タイ人のホームレスはひたすら同情に訴えるだけのおとなしいホームレスである。 タイ人の多くはホームレスを見かけると財布やポケットをさぐり、まめに小銭を空き缶に投げ込んでいる。「徳を積む」という仏教思想が根底にあるらしい。ホームレスのためというより、よりよい来世を望む自分のためともいえる。 日本はよい国で、ホームレスに金をやるべきかやるべきかやらざるべきかなどいう議論がされたりするが、やりたければやり、やりたくなければやらなくいいだけの話だ。 さて警察がある日、街のホームレスの手入れをした。おもらいさんたちは警察を見ると必死に逃げた。それを目撃した市民から声が上がった。「行き場のない人たちを苛めるよりも、どうして悪人を追い回さないの!」けれどこれには事情がある実はホームレスの大多数はタイ人ではない隣国の人たちである、個人営業ではなく、組織化された乞食集団なのである。 乞食団ののボスはタイ人で、彼の手下がたくさん稼ぎそうな乞食候補者を隣国からスカウトし、密入国させる。子供をさらってくることもある。そして住居と食べ物を与え、主来をさせるのだ。 男の場合は不具者が理想的で、女の乞食は何より幼い子供が欠かせない小道具とされる。子供がいるか否かで収入が倍違うらしい。もし自分に子供がいなければ、乞食仲間から一人いくらかで借り受ける。 大体一人平均3,400バーツの上がりがあるというから一般労働者よりよほどいい。ただしそのうち60%をボスが自分の財布に入れる。 乞食の上前をはねるものがいるのだからおちおち乞食もやっていられない世の中である。そのうち乞食になるくらいなら働いたほうがましだというようになるかもしれない。 私もチェンマイによくいくのですが夕飯を食べていると毎回はだしの子供が花輪を売りにくる(観光客にとってたいした値段ではないだろうが)聞くところによるとわざと子供に行かせているらしいそれもこ類のものでしょうか。
Jun 2, 2004
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盗難は盗られる方も悪いと言う考えもあって、盗みに対する罪悪感があまりないようだ。財布なんて拾った者のもので、もし大金を正直に警察に届けたりすれば、「英雄現る!」と言った調子で報道され、世間を揺るがす大ニュースになる。 昔は泥棒が怖くて自転車やバイクを毎夜高床の上へエッチラオッチラ担ぎ上げた。 深夜に黙って訪れるお客さんがいるので、家屋の窓という窓に鉄格子を入れるのが常識である。塀はお客さんが乗り越えられないよう、上部に有刺鉄線を張ったり、先を尖らせた鉄柵を回らせたり、中には砕いた瓶やガラスの破片を埋め込んでいる家もある。 確かに破片塀は有効であろうけれど、泥棒に入る気はなくとも、この手の塀の横を通るとものすごく落ち着かない。ギザギザが心にまで突き刺さるようだ。 これくらいでめげていては商売上がったりとばかり、鉄柵を乗り越えようとしたゴム草履履き(タイらしいね)の泥棒さんが足を滑らせ、とがった鉄に方を貫かれた。 翌朝、通行人が発見し、警察に通報したのだけれど、その人は柵に人が刺さっているのを見て一瞬目を疑った、と言っていた。そうだろうなあ、誰でもビックリしてしまう。 二階のベランダから主婦が運悪く鉄柵の上に転落して串刺しになった事件もあった。(お気の毒に) 最近では、遅刻した中学生が柵を越えて校内へはいろうとして、バランスを崩し、胸を貫かれてしまった。こういう場合鉄ごと切ってしまうしか救出する方法がないらしく、その模様がテレビで実況放送される。なかなか物騒な代物である。今年の正月にも警官がバイクに仕掛けられた爆発物を処理しているとき、その爆発物が爆発してしまった、それもテレビの生放送で放映中だったため警官が吹っ飛ぶところがテレビで放映されていた。怖い一面も垣間見ることが出来た。 さて泥棒の話しに戻しましょう。ある町で、再三泥棒に入られるに業を煮やした一人暮らしの婆さんが、塀に針金を回らし、電流を流した。泥棒(区長の息子)それに見事に引っ掛かり、感電死した婆さんは殺人罪に問われた。(どちらもお気の毒でした)
Jun 1, 2004
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