添乗員は見た![あんな事こんな事]

添乗員は見た![あんな事こんな事]

2010/06/01
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“おぃ おいっ!!”  ってか!!
なんて頭の中で一人,ボケて,ツッコンでいたのだった。
そしてそんなに遠くないアンジーに大きな声で私は尋ねた。

「・・・アンジー! 谷ヤンの部屋知ってる?!」
「アタシと同じよォ~」
アンジーと銀カラスは,会計を待ちながら板さんと話し込んでた。

「・・・だって!!」

そのささやきを聞いたか聞かずか?定かでないが,一瞬の隙を突かれて
しまった。
金はなんと,谷ヤンの背中を隠れ蓑にし,私にキスをして来たのだった。
私は思わず谷ヤンを支えていた手を離してしまい,一人で支えることにな
った金カラスは,バランスを失い谷ヤンと共にゴロンと転がってしまった。

その弾みで金はテーブルに頭をぶつけ,谷ヤンは小上がりからズリ落ちて
いる。
酒のせいで・・・私は手をさしのべるどころか笑いが止まらない。
とうとう谷ヤンが細い眼を開けた。何が起こっているのかわっていないよ

「・・・何?・・どこ? 俺・・,帰る!・・あれ?」
と,訳のわからない事を言っているから,益々腹を抱えている。

「何やってるのよっ!! さぁ,行くわよ」

みんな “ごちそうさまぁ” をバラバラに告げ,エレベーターに向かった。

足下がおぼつかない谷ヤンは,カラスたちに両脇を支えられて歩いている。
私は,弾むような足取りでにエレベーターの前へ進みボタンを押す。
停まっていたエレベーターのドアはすぐに開いた。

真っ先にエレベーターに乗った私は,アンジーの部屋の階,“5”を押す。
全員乗ったの確認すると,“閉”を押して・・・私は降りる。
そして半分閉まったドアに向かい深々と頭を下げ,
“おやすみなさいませ”と,見送った。

♪チャンチャン♪ってな具合で,長い夜が終わった。
私はホッとため息をつく。それは仕事の緊張感から解放されたからでは
なく,むしろ仕事を忘れて楽しく飲んでしまったから,羽目を外さずに
済んだ事にホッとしているのだった。
       つづく





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最終更新日  2010/06/01 11:23:03 AM
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