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今回の遠隔操作事件を考えているうちに、過去の体験を思い出した。今となっては古い笑い話である。

それはまだMS-DOSの時代、パソコン黎明期とでもいえる時代のことだ。

8ビットCPUの時代から16ビットCPUの時代に移行し始めた頃、ある人と話していて、PCの性能の話になった。

自分が持っていたのは8ビットCPUの、古い人なら良く知っているNEC製PC-8801mk2であり、その上でBASIC + アセンブラでプログラムを遊んでいた時代だ。

ある年配者とパソコン通信で知り合い、「金があれば16ビットPCが欲しいものです」など愚痴をこぼした自分に対して、その時、その人は「16ビットなんて古い、自分のは48ビットだ」と胸を張った。

更に「君も早く48に乗り換えれば良い」というお薦めまで頂いてしまった。

当時のインテル社に、或いは懐かしきモトローラ社にも、48ビットCPUの開発計画などあるはずもない。

話を聞いてすぐに思いついたのは、彼が新しく買ったプリンターの、印字ドット数であった。

後になってパソコン通信で知り合った他の仲間にそれとなく尋ねてみると、はたして自分の思った通りではあったのだが、ご当人の自信満々の言葉を聞いた際には、それを訂正する気にも反論する気にもなれなかった。



元来自分は他と競いあう感情が薄い方なのだが、世間には、どちらの方が新しいだとか上だとか、そういう事を比べたがる人もいる。

パソコン関連は日進月歩どころか分針秒歩の世界で、そうすることに何かの意味があるとも思えないが、今の時代もそうしたがる人がいるのは現実だ。

比べたがる人は結局モノに振り回されているとしか思えないのだが、だからといって、それを指摘することも大人げない。

しかし「すごいですね、最新ですね」とご当人の自己満足を追認してあげればいいだけのことなので、扱いは楽だが、それをもって生半可な知識を押し付け、自らの言葉に恭順であれと無駄に諭してくる相手は厄介だ。

「千人中一人になっても俺が正しい、残り全員間違っている」などと言うこともある自分だが、その意見を他に押し付けようとは思わない。

件のビットとドットの勘違いからくる笑い話はご当人以外に実害はないが、こうした無知から来る判断が、例えば今話題になっている「遠隔操作」事件に影響しているかもしれないとしたら、笑い話ではすまない。

古株で豊富な捜査経験を有する上司が、仮に生半可な知識で陣頭指揮をとるとすれば、それは最初から誤謬を含んでいることもありえ…即ち出発地点を誤っており、その結果、誤ったゴール(冤罪)へと到達してしまうこともあり得るわけだ。

もちろんのこと、かといって、若い世代がネットに詳しいかと問われれば、ネットの利用は盛んであっても、利用時間が多いもしくは多くのサービスを利用しているからといって、仕組みに詳しいとも言えない。

各県警のサイバー犯罪を捜査する職員が一般利用者レベルであるとは考え難いし、又、考えたくもないが、自分としては実情を知らないので何とも不安と不審感を拭いされずにいる。

しかしながら、一人の男としては、サイバー犯罪関連の冤罪より痴漢行為の冤罪の方が怖いので、はてさて自らの身を守るにはマイカー通勤しかないのかと溜め息混じりに考えたりもするが、そういうわけにもいかず、日々細心の注意を払いつつ危険を避けて行動するのみである(笑

今回の「遠隔操作」事件のK容疑者が真犯人であるかそうでないかは、自分には判らない。



同時に、やはり、警察側は犯人の目星として、サイバー犯罪の前歴者リストからK容疑者を犯人と見做して、「予断」から証拠固めも不十分なまま、身柄を拘束しのではないかと思えるふしもある。

そしてまた、「絵」を欲しがったメディアが「予断」による警察からのリークにより、K容疑者の身柄を警察が確保する前から「盗_撮」を行ったとしたならば、捜査方法の問題とは別に、 警察による個人情報の流出 という問題、及び メディアの人権意識の低さ が際立つこととなる。

話を少し変える。



山口県警に捕まったわけだが、後になって無性に腹が立ってきたことは覚えている。

高速道路の本道に合流する時点で、本道の後方に小さな車影が見えたのでアクセルを踏み込んで本道に入ろうとしたところで警察から呼び止められた。合流地点の手前からスピードを上げ始めたのだが、スピード違反であるとして切符を切られた。

どこに計測装置があったのか尋ねたところ、手持ちの計測装置で計ったのだという。手持ちではブレの問題があり誤認もあり得るというが、その時には急なことでそうした反論も思いつかなかった。

後に知人に出来事を伝えると、点数稼ぎが必要だったのだろうと笑われたが、他の件もあって、警察という存在は「犯人」を捕まえるというより、「 捕まえやすい 犯人」を捕まえるという考えが自分の中で大きくなったと言える。

警察組織は我々国民にとって無くてはならないものではあるが、第三者による監視が不可欠でもある。

本来なら警察を管轄する「公安委員会」がそうした役目を負っているはずだが、実質的には、公安委員会は警察の身内も同然であるから、仮に警察が暴走したとしてもそれを是正する能力を行使しないように見受けられる。

冤罪事件の根は相当に深いように思うが、警察のお先棒を担ぐメディアもまた腐っていて、一部のジャーナリストや弁護士の言葉は世間に大きく広がらない。

実に情けない状況である。





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最終更新日  2013年02月27日 08時50分25秒
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