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2009.07.01
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カテゴリ: 音楽
もうこのごろでは、「クラシックの新譜」なるものを心待ちにしたり、あこがれたり、、、
ということは、正直なくなってしまいました。
もしかしたら、
かなりの過去のものまで、「選び放題」だからかもしれませんし、
FMやライブで、常時、「今」の演奏家に触れてるわけでもないから、、、かもしれません。
ちょうど、「野球」も、せめて中継くらいでみとかないと、結果だけ見ても、
あんまり、どこも応援する気にもならないように、、、、、

以前の演奏家が魅力があって、今は無い、、ということではないとはおもいます。
たぶん、僕の「接し方」が変化してしまったのでしょう。

もう見られなくなって、「ノセられなくなった」ということも少しはあるのかもしれません。

それはそれとして、
以前の「カリスマ」の1人が、カルロス・クライバーでした。
即興性と、生命力が漲る音楽を、オーケストラから引き出す魔法のような彼の指揮は、
まさに「垂涎」であり、また、「生きながらにして神話」でした。

しかし、というか、だからこそ、、というか、
彼は、「プロ」というには、ありえないほど、レパートリーが狭いうえ、
極端に、仕事量(公演回数または録音量)が少なく、
彼が、ある曲を演奏するならば、その曲がなんであれ、
彼の演奏の解釈、表現を聞いてみたい、、、
そんな指揮者でした。



彼が既に録音してたのは、オペラでは、「魔弾の射手」「椿姫(トラヴィアータ)」「こうもり」
そして、交響曲では、ベートーヴェンの5番と7番の交響曲でした。
僕が彼の演奏を初めて聴いたのは(FMですが)、このベートーヴェンの5番の交響曲。
日本では「運命」とも呼ばれてる、ある意味、「定番」中の定番、、、の曲が、
さすが30代の油の乗り切った作曲家が、今書き下ろしたばかり!!

目の前で(スピーカーの前ですが)繰り広げられたのでした。

今にしておもえば、かなり類似した美点を持つ、他の演奏家もあり、
彼だけが特別、、とまではいえるかどうか、、ではありますが、
それでも、やはり、際立った特徴と美点を持つ演奏には違いありません。

このようにしかし、ベートーヴェンのなかでも、際立って、「リズム」と「運動性」を、
中核とする、激しい2曲に取り組んできた彼が次に取り組んだのは、
一般的には、ベートーヴェンとは対照的な「歌謡的」で「ロマンティック」とされる作曲家
シューベルトの交響曲でした。
交響曲の当時8番といわれた超有名曲「未完成」交響曲と、
32歳で死んだシューベルトが、さらに若い頃に書いた「習作」で、
さほど演奏される機会があるわけではない3番の交響曲
という、
ちょっと意表をつくカップリングでした。

そして、
この盤が、
クラシックを聴くようになった僕の前に出てきた、この人の最初の新譜でした。


当時、FMから録音して、何度か聴いたのですが、
正直、「特別に、他と際立って異なる特徴」が、たとえば、ベートーヴェンの2曲ほど
あるわけでもなく、
ただ、「元気そう」に演奏してる、、、
という感じもして、それほど愛聴したわけでもありませんでした。
「未完成」は当時も、特別に好きな曲だったにもかかわらず、、、です。
むしろ、「のめりこむような慟哭」のような要素が、足りない、、とおもったくらいでした。
当時、僕がこの曲に求めていたのはそれでしたので。

後年、社会人になり、CD時代を迎えて、
晴れて、FM録音ではなく、「実物」を購入したのも、今となっては、20年近く前のことになります。

正直、当時も、ざっと聴いて、それほど、FMの頃と、大きな変化がある気もせず、
それ以降、何度かは聴きましたが、正直、それほど愛聴してきたわけでもありませんでした。


で、なぜか今日、さっき帰ってきて、
無性に聴きたくなったのがこの盤でした。
もしかしたら、数週間前に、「レコード芸術」を立ち読みした中で、
当時発売されたレコードを回顧する特集で、この盤の記事をみかけたのも、
影響しているかもしれません。


初めは、
シューベルトの交響曲第3番。
曲そのものは変わりようはなく、歌曲やピアノや室内楽の天才シューベルトが、
オーケストラ曲それも交響曲をつくるにあたっての、
気負いと武者震いが、露骨に表れている、生硬でやや「大層」なオープニングの
「和音1発」で始まります。

しかし、
この演奏は、その和音がすぅっと鳴り響き終わろうとするそのときから、
重厚なその和音の体内からほとばしり出るかのように、
脈打ちはじめます。

リズム、ビート、、「時間」の刻み・波動のようなものが、
最初から、底流にながれて、それが、
どんどん湧き上がっていく様を描くかのように、
最初の生硬さを、「ワクワク」感に変換しています。

そして、主題が提示されだすと、もう音楽は常に、オンビート、
全てのパートの音、弦の刻み、弦の返し、歌、
それらに緊密に絡む木管に金管が、
間然とすることなく、
音楽の織物を生み出していきます。

それにしても、弦の刻み、和音の重ね、、、
なんと活き活きとして、
また、ひとつの方向・脈動・コンセプトを共有して、
音楽を進めていくことか、、、

比較的、おっとりした曲想であり、
時折立ち止まって振り返る、、、ような演奏も十分成り立つ曲のようにおもうのですが、
また、少々、聴いてる方が恥ずかしくなりそうな、単純な仕掛けの曲であるのですが、
それを、
本気の青春に対するオマージュであるかのように、
一瞬たりとも立ち止まることなく、振り返ることなく、
緻密にして、生命力あふれる演奏が、
4つの楽章を通じてなされます。

そして、管楽器のソロやアンサンブルも、突出することなく、
 (当時、「抑圧的」とか言われて批判されたカラヤン=ベルリンフィルのほうが、
  むしろ、よほど、「ソリスティック」に振舞っています。
  あちらは、カラヤンが、尖った発音を避けて、レガートにする傾向があったので、
  印象はずいぶん異なるといえば、異なりますが。)
しかし、音色はそれぞれの楽器ならではの美しさを、
惜しげもなく、繰り広げてくれます。

しかし、のどかな牧歌的な曲想の部分、
たとえば、第2楽章の中間部などでも、
十分にのどかで、美しいクラリネットソロが聞けるのですが、
しかし、それですら、
滞ることも、淀むこともなく、
常に「交感神経優位」な状態で、フットワークの軽い演奏が、
弦のリズムパートともども、緊密に進められます。
イメージ的には、「1小節を、1つ振り」(・・・たとえば3拍子でも、1小節で3拍振るのではなく、1小節を1回転で済ませる)というような感覚が支配します。

一方、オペラ指揮者らしく、、、というべきか、「場面転換」は、特に意を払っているようです。
それがまた、主題提示、中間部、再現部といった、あまりにも単純でハッキリした、
シューベルトの若書きのこの曲の構成を飲み込んで、
単純な場面構成の場面ごとにハッキリした場面転換も設定しているのも、
彼ならではかもしれません。
そして、オペラ劇場のオケ、ウィーンフィルならではなのかも。

第4楽章などは、そもそも、クライバーの得意としそうな、
疾走しつづける、フィナーレで、冒頭の音から走り続けます。
しかし、
冒頭の細かな音符でも、突然ガツン!!ではなく、
まるで、明鏡止水の水面が、その時間の流れのままで、
やにわに静かに細やかに、さざ波が立って、それが、力強い波・動きへと
どんどん「積分」されていく、、、、
そんな仕上がりになっています。

素朴で単純な曲、、、だからこそ、演奏の特徴が際立つ、、、
そういう演奏なのかもしれません。


未完成にも、共通したことが言えるとおもいます。
ただ、決定的に異なるのは、
未完成 は、形式が、ベートーヴェンの枠も遥かに踏み越えた、
本当に、自由で、オリジナルなものであること。

主題から、中間部、再現部の関係も、
それ以前のどの作曲家のどの作品にも例を見ない、複雑で表現主義的ではあるが、
様式破壊というよりは、新たな様式を築こうとしている(その試みは2楽章で挫折しましたが)そんな曲だとおもいます。

僕がかつて好んだとおり、
きわめて美しい旋律に満ちながらも、
憂いに満ちた回想、甘い想いにはすぐに翳りが差し、突然に中断され、
激しい慟哭から、悲しみを力とするかのような前進、、、
寂しさを常に胸に宿し、何度も折れそうに、くじけそうになりながらも、
ときに、泣き叫び、ときに、怒り、ときに、拳を握って立ち上がる、、、

この作品以前には、本当に、類を見ない、
統一感の中にも、ありえないほどの多彩な場面が、一体となって、
展開していきます。

そんなこの曲、、、
都度都度、立ち止まって嘆いてうずくまり、
ため息をついては、涙を流す、、、
といった演奏もあれば、甘美な思い出のなかで、憂いを際立たせる、、、
という方法もあり、
それぞれに、この曲の魅力を伝えてくれる演奏となると思います。

しかし、クライバーは、この曲でも、3番と同じく、
立ち止まることは許しません。
また、
全ての音と音の間に、タテにもヨコにも隙間をつくりません。

そうしたなかで、確かに、よく聴けば、
当時、それまでになかったアプローチから、この曲に迫った演奏となっているようです。

その後、ピリオド・アプローチの演奏が、台頭し、
音価を短めにとって、速めのテンポの中で、
リズムの脈動を途切れさせずに、全ての音の中に息づかせて前進させていく、
といった演奏の作法に触れることが多くなったので、
今聴くと、それらとの共通点も、結果的に多く、
クライバーはまったくピリオドアプローチはとらず、
むしろ「躍動的なロマン派」を目指したであろうに、
結果として、ピリオド・アプローチによる演奏と、
ある意味共通点が生まれていることは、皮肉でもありおもしろいことだと思います。

躍動的なロマン派といっても、
文学的な解釈ではなく、むしろ、生理的・本能的・感覚的なものである「音楽」を「音楽」として演奏しよう、
としているようです。
決して、
「なんらかの事情で途切れてしまった、未完成交響楽を、若死にした天才作曲家の思いも込めて演奏しよう」 などとはしていない。

ロマン派、、と書いたことから、矛盾してしまいますが。、
即物的で感覚的な絶対音楽である「交響曲」を、
ウィーンフィルの音色と機能を最高度に発揮して、再現した、、、
そういう、
やはり、際立った演奏である、、、と
久々にこの2曲を、この盤で聴いて想いました。





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Last updated  2009.07.02 00:53:40
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Re:久々の、クライバーのシューベルト(07/01)  
おぺきち さん
クラシカさん

ご無沙汰しております。
もうすぐクライバーの命日ですね。
私も以前から比べてタワレコで新譜をチェックする回数も減りました。
やはりクライバー狂にとってクライバーの新譜がでるかどうかチェックしていましたよね。
おっしゃるとおり独自の旋律と美しさがあって、クライバーの音楽は今でも心に残ります (2009.07.02 22:22:15)

Re[1]:久々の、クライバーのシューベルト(07/01)  
>おぺきちさん
おひさしぶりです!!
僕の方こそ、楽天が不便になってから、
すっかりごぶさたしてしまっていて、、、

クライバーの新譜、いつかは、、、と思って待っていたり予想したり、、、って頃が懐かしいですね。今にして思えば、心身の健康に恵まれてなかったのかもしれませんね。
生命力溢れる指揮に、そうした想像をしてなかったけど。。。
しかし、生前の演奏会活動そのものが少なく、レパートリーも狭かっただけに、ライブ録音も含めて、今ある録音や映像が彼を偲ぶよすがのほとんで全てになってしますのでしょうね。。。
ただグールドと違って、録音での存在というよりはやはり、「生きて演奏している」ことの意味が大きい音楽家だった気がします。
本当に、クラシック聴き始めた頃は、イメージ的には「新進気鋭」やったんですが、、、
特に映像は、大好きなのですが「磨り減る」のが怖くて、滅多に取り出せません、、、その点は「音」の方が、想像の世界がある分、頻度が高いかも、、、
(といっても、数年前、苦しかったさなかに、クライバーのニューイヤーのDVDの最初の「ウインザー・・・」には救われたものです、、、) (2009.07.04 03:50:48)

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