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またサンレモ音楽祭の話に戻しましょう。丁度1年前2017年7月9日から74年第24回サンレモ音楽祭ことを書きはじめ半年かかってしまいました。さて75年第25回のことを書くのはなかなか気の重い作業になります。何しろサンレモ史上最悪の大会で、出場歌手のデータ、顔写真が集まるかどうか書き始めるときには五里霧中でした。データ不足、欠落はお許しください。
ピエロ・コット (Carosello) アンジェラ・ル - チェ (Hello) レ・ ヴォルピ・ブル - (Condor)
第25回 1975年2月27日 ( 木 ) ~3月1日 ( 土 ) サンレモ市カジノ付属劇場
司会:マイク・ボンジョルノ
(Mike Bongiorno) 、サビーナ・チュッフィーニ
(Sabina Ciuffini)
楽団指揮:エンリコ・シモネッティ
(Enrico Simonetti)
再演奏音楽家:ジョニー・サックス
(Johnny Sax) 、ピエルジョルフォ・ファリーナ
(Piergiorgio Farina)
オーガナイザー:サンレモ観光協会
(Comune di Sanremo) 代行ナポレオーネ・カヴァリエーレ
芸術監督:ブルーノ・パレージ
(Bruno Pallesi)
[ 数 ] は外人歌手数
・ CBS Sugar 10[ 1 ] ( CBS 1 [ 0 ] ; CiPiTi 2[ 0 ] ; OSI 5[ 0 ] ; ;Condor (Polaris) 1 [ 0 ] ; Agua Manda 1 [ 1 ] )
・ Dischi Ricordi 6 [0] ( Ricordi 1[ 0 ] ); Carosello 2[ 0 ] ; Mustang (Carosello) 1 [ 0 ] ; CAR-Juke Box 1 [ 0 ]; Euro International 1 [0])
・ Fonit Cetra 4 [ 0 ]
・ Phonogram 4 [0] (Fontana 1 [ 0 ] ; Sides 2[0] ; Sidet (Las Vegas) 1[0])
・ RCA Italiana 2 [ 0 ] (Hello 1[ 0 ] ; Boston (Edig) 1 [ 0 ])
・ Bentler 2 [ 0 ] (Bentler 1[0]) ; Eldorado 1[0])
・ Ri Fi 1 [ 0 ] (North 1 [ 0 ])
・ King Universal 1 [ 0 ]
開催1ヶ月前となって多揉めとなったサンレモ音楽祭ですが、2月になって数日後音楽祭の楽団を取仕切る総指揮者エンリコ・シモネッティ (Enrico Simonetti) が加わり、やっと出場曲、出場歌手の選定が急速に進みだしました。2月6日にはプルーノ・パレージから出場曲と出場歌手が発表されました。順不同でしたがいずれの場合もジルダが最初で、その公正さと透明性が問われました。
サンレモ市とレコード会社の紛争はフォニット・チェトラ、リコルディおよびカロセッロが収拾に賛意を示しましたが、主要歌手の出場には協力しない姿勢を表します。最終的に出場歌手の7割が名前を知らない人たちで、出場経験歌手は4名その内スター歌手はロザンナ・フラテッロ (Rosanna Fratello) のみ、ロレンツォ・ピラート (Lorenzo Pilat) は66年に トリオ・デル・クラン (Trio del Clan) のメンバーとして、また68年に ピラーデ (Pilade) として出場しましたがソング・ライターとしての存在の方が大きく、経験豊富な新人 パオラ・ムジアーニ (Paola Musiani) と ヴァレンティーナ・グレコ (Valentina Greco) は前年74年に出場しただけでした。
音楽家としての実績があるのは2位になった女優からナポリターナ歌手となったアンジェラ・ルーチェ (Angela Luce) 、ピエロとコットンフィールズ (Piero e I Cottonfields) のリーダーだったピエロ・コット (Piero Cotto) に、ニコとガッビアーニ (Nico e i Gabbiani) でヒットを出したリード・ヴォーカルのニコ・デイ・ガッビアーニ (Nico dei Gabbiani) 、それとリショのバンド・リーダーであるエリー・ネーリ (Ely Neri) ぐらいです。外人歌手はただ一人、フランスのジャン = フランソワ・ミシェル (Jean François Michael) でした。フランスからはニコレッタ (Nicoletta) や出場経験のあるリシャール・アントニー (Richard Anthony) は曲まで決まっていましたが実現に至りませんでした。
再演奏には音楽祭全体の指揮をするエンリコ・シモネッティにファウスト・パペッティ (Fausto Papetti) に次ぐサキソフォン奏者のジョニー・サックス (Johnny Sax) と68年サンレモ音楽祭に歌手で出場し、その後ヴァイオリン奏者として成功するミルバのいとこ ピエルジョルフォ・ファリーナ (Piergiorgio Farina) がソリストとして加わりました。
ヌオ - ヴェ・エルベ (OSI) ゴフレド・カナリーニ (Carosello) アントネラ・ベラン (Sidet (Las Vegas))
< 入賞曲 >
◇君がいた Sei stata tu ( Franco Tessandori – A.ValleronI – S.Piccolo ) 出版社 PROPRIETA' DELL'AUTORE ( 作者個人管理 ) ジャンニ・ミリアルディ (vm) Gianni Migliardi ( King Universal – King Universal ) NSP-56145 [45]
NSP-56145
OSI-0001 
◇可愛いミッキ-・マウス Topolino piccolo ( Franco Specchia - Paolo Prencipe ) 出版社 PROPRIETA' DELL'AUTORE ( 作者個人管理 ) ヌオ - ヴェ・エルベ (duo) Nuove Erbe ( OSI – CBS Sugar ) OSI-0001 [45]
< 参加曲 >
◆1975 アモ-レ・ミオ 1975 … amore mio (Franco Specchia - Paolo Prencipe) 出版社 PROPRIETA' DELL'AUTORE ( 作者個人管理 ) エミ - ・チェサロ - ニ (vf) Emy Cesaroni (OSI – CBS Sugar ) OSI-0002 [45]
OSI-0002
SP-1576 
◆今君に満足 Adesso basti tu (Gianni Meccia - Bruno Zambrini) 出版社 USIGNOLO - PULL ガブリエラ・サンナ (vf) Gabriella Sanna (CETRA – FONIT CETRA ) SP-1576 [45]
◆甘い習慣 Dolce abitudine ( Enzo Ceppani - Giuliano Rigo - Piero Montanaro ) 出版社 LA VOLPE ダニエラ (vf) Daniela (OSI – CBS Sugar ) OSI-0005 [45]
OSI-0005
SP-1577 
◆愛のためでも In amore non si può mentire ( Mario Cenci - Luigi Capello ) 出版社 GENERAL Mus. エヴァ 2000 (compl) Eva 2000 (CETRA – FONIT CETRA ) SP-1577 [45]
◆愛してます Innamorarsi ( Amedeo Olivares - Dino Sarti - Angelo De Lorenzo ) 出版社 CHAPPELL - AGUA M'ANDA ジャン = フランソワ・ミシェル (vm=f) Jean François Michael (AGUA M'ANDA – CBS Sugar ) AG-9011 [45]
AG-9011
500-1072 
◆手紙 Lettera ( Luciana Medini - Renato Scala - Mario Mellier - Pier Benito Greco ) 出版社 SIDET アントネラ・ベラン (vf) Antonella Bellan (LAS VEGAS (SIDET) – PHONOGRAM ) 500-1072 [45]
◆愛のマドンナ Madonna d'amore ( Lorenzo Pilat ) 出版社 SIAE ロレンツォ・ピラ - ト { ピラ - デ } (vm) Lorenzo Pilat (CBS – CBS Sugar ) 3114(CBS) [45]
3114(CBS)
ZE-50286 
◆今日 Oggi ( Tino Cavalli ) 出版社 GALLETTI G メン (compl) G. Men (BOSTON (EDIG) – RCA Italiana ) ZE-50286 [45]
残りの参加曲は次回に続きます
ガブリエラ・サンナ (Cetra) ステファニア (OSI) フランコとレ・ピッコレ・ドンネ (Car-Juke Box)
初参加のレコード会社の内、次の2社を紹介します。
エウロ・インターナショナル (Euro International) も資料がほとんど見つからないレコード会社です。クィインタ・ファッチャ (Quinta Faccia) の“トレビの泉 (Tornero) ”が日本ではユナイテッド・アーティスツから出ているので、そのイタリア法人だと思います。
ヘロー (Hello) は61年にサンレモ音楽祭に出場した歌手、俳優の ルチアーノ・ロンディネラ (Luciano Rondinella) が60年代終わりにナポリで設立したレコード会社です。ロンディネラ家はナポリで名門の芸術家一族で、 兄ジャコモ・ロンディネラ (Giacomo Rondinella) も62年サンレモ音楽祭に出場した歌手、俳優でした。
ルチアーノは音楽産業の経営にも長けていて、60年代初めにはレコード会社イタルビート (Italbeat,) 、ロンディネラ音楽出版 (Edizioni Musicali Rondinella) を興し、そのレコード会社部門としてイタルビートを継承しながらヘロー・レーベルを設立。これらの会社で多くのナポリターナ歌手のレコードを発売しています。
経営戦略は地元密着型の歌手達は自社でレコードを販売し、全国規模の有名大物歌手の販売はRCAイタリアーナに販売権を委ねる方法を取っています。
Italbeat
Hello
サンレモ音楽祭 ( FESTVAL DI SANREMO )1975年は次回に続きます
・優勝・入賞曲と参加曲を含め全体を言う場合、出場曲と表現します。
・順位をつけない入賞曲の頭には " ◇ " を、参加曲の頭には " ◆ " を付けます。
・太字は国内盤で出ていた曲と歌手。
・サンプル音声ファイルは著作権侵害を避け、音声映像は貼り付けておりません。全曲聞きたい方は You-Tube を探してください。見つかることもあります。
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