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2005/07/25
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カテゴリ: Sid
雨の匂いだ。


近代化で煙突から吐き出される煙も減り今はもうそんな事は無いらしいが、この前倫敦に居た頃は煙突からの煤煙が凄くて雨に降られると真っ黒になったものだった。
それにくらべりゃ、ダイオキシンだ酸性雨だと云っても、まだまだここの雨は綺麗だよ。


匂いの海の中で混乱した頭を冷やす。
雨に霞む向こう側に答が有るような気がしてあてども無く歩いた。
横浜の雨の日の夜景は格別だ。
濡れた路面に光が反射してそれは見事な刹那な絵画になる。
何もかも洗い流してくれるような激しい雨・・・いっそこのまま俺ごと流しちまえよ。


生きる事に何も理由が見出せなかったから死ぬのを怖いと思った事は無かった。
でも、今は怖い。
凄く怖い。

アノ目に見覚えが有る気がした。
アノ目・・・記憶の何処かに有る微かな匂いが曳きだされた。
「アラーのご加護を」と・・・何処かで聞いたような声。
殺人を犯す自分の許しを請う為?
殺される俺が神の元で許されるよう願ったものか?
今となっては知るすべは無い。

不思議な事に、瞬間「あぁ、これで自由になれる」と・・・痛みも忘れて俺は笑ってた。
飛び立つ白い鳩を見送りながら・・・鳩が打ち落とされるまでの数十秒・・・生まれて初めて至福と云う一瞬の満足感を味わった。

逃れたい、忘れたいと思う反面・・・逃れられず、忘れられず、捜し求める俺が居る。

思い切ってオープンにしてみる。
返って来たのは‘亮‘だけだった。
わかったよ・・・もうすぐ帰るから先に寝てろよ。





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Last updated  2005/08/07 09:35:41 PM
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