Mon amour☆

Mon amour☆

PR

×

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

2005/08/10
XML
カテゴリ: Sid
オーバーシュートの落差が酷いまま酷使してキャブが逝って修理に出してたZZRを吹かす音がする。

窓から右下を覗くとエイトの向こう側で、仕事着のままTakuがスロットル引きながら屈みこんでいた。
暫く空吹かしした後、エンジンを切って戻って来た。
そう云えば、修理から戻ってから乗ってるの見た事無かったっけ。


階段を上がる足音。
俺の部屋の前で止り、暫くしてそのままノックもせずまた引き返して行った。
あれから顔を合わせていない。
声も掛け辛いんだろう。

ヤツは何もしていない・・・俺サイドのモンダイ。


Takuは今車が無い。
あんな馬力の無いバイクでオンナと出掛ける気なのか?
2ケツって事は、後ろの者の命を預かるって事だ。
目と鼻の先の場所へ移動するだけならともかく・・・公道のド真ん中で2ケツのまま万が一またOS起こしたらどうするんだ。
‘危ないからよせ‘と言いたいが、他にヤツの自由に使える足は無い。

もしかしたら、さっき部屋の前に来たのは・・・車かバイクを借りたくて声を掛けられず戻ったのかも知れない。
あの日壊してしまい、持って行く予定だったカルティエの装飾・・・その用事を任せる事を口実に、車で行かせる事にした。
あの日から、残り香のオンナがどんな女なのか気になって仕方が無い。
このモヤモヤしたモノを消すには、会ってみるしか無い。
‘連れて来い‘と言ったものの・・・自分でも無謀かと・・・言った後に少し後悔した。





もう夜中だと云うのに、戻って来ない。
このまま戻らないなら、それはそれで気がラクな気もする。

待ってはいたが、自分でも会うのが少し怖かった。
自分でもワカラナイその‘何か‘の手掛かりだと思い込んで、期待外れだったら・・・そう思うと過分に期待するのは止めようと・・・それでも期待している自分が怖いのだ。
こんな俺の姿を知ったら、亮は笑うだろう・・・‘オマエに怖いモノなんて有るのか?‘と・・・有るよ・・・怖いモノだらけだ。





やっと御帰還か・・・外灯を背に、手を繋いでこっそり歩く姿・・・まるで夜這いの恋人達。
なんとも微笑ましい光景だ。

階下に下りると、カウンターで小声で話す二人の姿。
此方に気付いて会釈するオンナ・・・これがTakuのカノジョなのか。
小さくて子猫のような印象。

Takuに紹介されて「はじめまして。」と普通に挨拶をする・・・なんだか妙な雰囲気だ。
そうか・・・怯えてないんだ。
なんなんだ?・・・このオンナ。

カウンターの彼女に近付く・・・気配で気付いたようだ。
じっと見つめる・・・少し怪訝そうな顔になったが、彼女は逃げなかった。
驚いたのは此方の方だった。
何だか逆に怖くなった。

一日中飲んで酔いでも回ったか・・・くだらない悪戯を仕掛けてみたくなった。
それで・・・彼女に息が掛かるほど顔を近付けててサングラスを少し下げて目を見せた。
虹彩を故意に解放して見せた。
常に瞳孔を丸く見せ掛けるように緊張させているものを解放すれば・・・ラクだが、ヒトは皆怖がる。
あれっ・・・手ごたえが無い・・・このオンナ酔っ払ってるのか?
一瞬だけ少し驚いた感じだったけど、怖がるどころか・・・嬉しそうに微笑んでる???
酒臭くは無いけど・・・ん、この匂い・・・エイトの中に残っていた匂い。

気を取られた瞬間Takuが飛び掛って来た。
カンカンに怒ってる。
そりゃそうだ・・・少しやり過ぎた。
自分でも、何てガキ臭い事やってんだって・・・呆れた。

だけど・・・彼女・・・MIU?
何だろう・・・変だよ・・・いや、俺の方が変なのか?





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005/08/24 02:40:21 AM
[Sid] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: