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デザイナーはフィンランドのKimmo Sorsamo。3つほどフィンランドのパブリッシャーから出しているが、国際的にはあまり流通していないようで、BGGではほとんど無反応。たぶん2011年の「アルハンブラ拡張:魔法の建物」で初めて衆目を集めたんじゃなかろうか。そのアルハンブラ拡張を出したQueen Gamesが、フィンランドの都市名を冠した過去作の1つ「Tori」の舞台をエジプトの都市に変更し、ニュルンベルクで発表したのがこの「Kairo」だ。
プレイヤーは貿易商となり、カイロのバザール(世界的に有名らしい)に露店を出す。露店は6種類(6色)あるが、9分割された市場の各区画には各色の露店を1つずつしか置けない。各露店は拡大して複数の区画を占有することがあるので、うかうかしていると自分の露店をどこにも出せない、なんてことにもなりかねない。また、紫色の露店は飲食物の屋台なので、許可されているレストランエリアにしか出店できない。
初期配置を除き、プレイ中にどの区画に露店を出せるかは手札によって決まる。たいていのカードは9区画のうち1つに対応しており、そのカードをプレイするとその区画に露店を出すことができる。3区画に対応した強力なカードもあるが、代わりに1金を支払わなければならない。任意のカード3枚をプレイすればどこにでも露店を出せるが、カードも貴重なリソースなので濫用はできないだろう。露店の位置が非常に重要になるが、拡大する前の小さな露店なら、別の場所に移動させることもできる。
いったんボード上に露店を出したら、その露店に拡張タイルをつなげていって店を大きくすることができる。店を大きくするたびにカイロの街で話題となり、プレイヤーは名声(勝利点)を得ることができる。その色の露店の中で単独最大であれば金銀のメダルが(最大タイなら銀メダルのみ)もらえて、追加勝利点を得られる。しかし露店を大きくすればするほどコストがかさむので、他プレイヤーの動きを見つつ、効率のいい大きさを見極めなければならないだろう。なお、コインも6色あって、基本的には同色のコインでコストを支払うのだが、不可能な場合は任意のコイン2枚でその色のコイン1枚とすることもできる。
露店を出し、充分に大きくしたら、顧客を呼び込んで利益を上げるときだ。各色の露店には、その店で扱っている商品を求める同色の顧客駒が対応している。顧客は現在位置からボード上を練り歩き、最も近い同色の露店に入る。それが自分の露店なら、もちろん丸儲け。露店の大きさに応じた収入が得られる。他プレイヤーの露店ならそのプレイヤーが収入を得るが、なぜか手番プレイヤーも1金だけもらえる。たぶん商売の手伝いをしたってことなんだろうw
いったん買い物した顧客駒は一時的に満足し、ボード外に出てしまう。そして同じ場所に、それまでボード外にあった顧客駒が帰ってくる。ある色の顧客駒を自分の露店に誘導したいが、近くに他プレイヤーの露店がある……そんなときには、そのプレイヤーが露店を拡大する前にさっさと顧客駒を動かしてお駄賃の1金をもらい、次にボード外から帰ってくるときに自分の露店の近くに来るように誘導すればいい。ここにかなりの長期的戦略性がありそうだ。また、客引きカードというものがあり、これを使えば1枚ごとに近くの露店1つを無視することができる。大量に使えば最果ての地にある自分の露店に顧客駒を誘導することもできるが、手札上限(4枚)を考えると、あまり無駄遣いはできない。
露店の拡大が進んで条件が満たされるとゲーム終了。持ってる金銀メダルと所持金から最終得点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。
ルールは実にシンプルで、特殊能力などもない。運の要素は露店の配置/拡大場所を決めるカードの引き運のみ。コインはついたてに隠すが、あとの得点要素は見えているので、かなりガチンコの陣取りゲームっぽい。露店の配置/拡大に細かいルールが多いので、最初はちょっと悩んだりミスしたりするかもしれないが、どれも理にかなったルールなので覚えやすいだろう。
色は露店と顧客の種類を示しており、プレイヤーの露店はシンボルで見分ける。「チグリス&ユーフラテス」と同じ手法。色で見分ける大半のゲームとは異なるので、ここも最初はとまどうかも。まあこれも、慣れればどうってことないだろう。チグユーだって、ちゃんとプレイできるようになるまでそんなに時間はかからなかったし。
主な勝利点獲得手段は露店の拡大。それにはコストがかかり、収入を得るには顧客駒を自分の露店に導く必要がある。よってこれをうまく繰り返すのを目指すわけだが、何しろ顧客駒は一番近くの露店にしか来てくれない。常に顧客駒のいずれかを自分の露店に導ける状況にできればいいんだろうけど、なかなかそうもいかないだろう。他プレイヤーの露店に導いて1金をもらうタイミングが重要かもしれない。
私はゴテゴテと要素が付加された長時間ゲームの方が好きだけど、これはなかなかよさそうに見えた。1手1手が大きな意味を持つ陣取りゲームなので、人数が多いほどヒリヒリしたプレイが楽しめるだろう。Queen Gamesだから国内で流通することもほぼ確定。今年のニュルンベルク発表ゲームはキッズ向けが多い印象だったが、これはすぐ試してみたいタイトルの1つだ。
BGGの和訳ルール
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