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2016.09.02
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カテゴリ: ボードゲーム

 「Kickstarterでバックした『Cry Havoc』が届くはずなんでやりましょう」といたるさんから声をかけていただき、前々から予定を組んでいたが、いつものごとくこの日までに届かなかったw 急遽いたるさんが別便で購入したゲームをやることとなったが、その中に今年出たワレスの新作が2つ含まれており、期せずして末期ワレス会となった。一味さん、いたるさん、私の3人。


●ヒット・ザ・ロード

 タイトル表記は「Hit Z Road」だが、発音しづらいので「ヒット・ザ・ロード」とする。

 アメリカでゾンビが大発生して国家が崩壊した!(稀によくある) そこで主人公(このゲームの作者という設定)のお父ちゃんは、住み慣れたシカゴを離れ、一家全員で西海岸のロサンゼルスを目指すことにした。そこが安全かどうかは分からないがw 当然、その道中でゾンビを蹴散らさなければならないし、食料などの必需品(ゲーム中ではアドレナリン)や車の燃料、銃の弾薬を得なければならない。家族が次々と天に召されていく中、1人でも生き残ってロサンゼルスに辿り着いたプレイヤー(複数いる場合は得点勝負)の勝ち。

 各ラウンド開始時、プレイ人数に等しい数の進路が示される。各進路はカード2枚からなる。各カードには、そこで何が得られるか、どんなイベントが起こるか、どれだけのゾンビに襲われるかが示されてる。これを見て、各プレイヤーは資源を支払って競りを行い、払った資源が多い順に進路を選んでいく。資源は任意の組み合わせで支払えるが、主として燃料はゾンビとの戦闘を回避するために、弾薬はゾンビに遠距離から先制攻撃するために、アドレナリンはゾンビとの白兵戦中での攻撃・防御に役立つ。後半になるほど、ゾンビが強く(かつ多く)なり、入手できる資源は乏しくなるので、序盤にどれだけ資源をため込めるかが重要になるが、当然ある程度は競りに突っ込まないと危険なルートを押しつけられる羽目になるわけだ。しかし後半ほどきついってことは、やはりロサンゼルスは全然安全じゃないんじゃないのかw

 また、カードによっては特別なトークンを得られることもある。戦闘せずにゾンビを1回だけ一掃できる「モロトフ・カクテル」トークンというものもあるが、他のすべてのトークンはそれ単体では何の意味も持たず、のちに「○○トークンを持っていれば~~」と指示されているイベントカードを含む進路に進んだときに効果を発揮する(いいことも悪いこともある)。

 ゾンビとの戦闘はダイスロール! 出目が悪いとあっという間に全滅! 勝てばそのカードをもらえて、得点を(もしあれば)得ることができるが、たいてい途中で全滅するだろうからあんまり意味ないw 1人を除いて全員が全滅したら残ったプレイヤーの勝ちなので、生き残ることを最優先にした方がいいかな。

 競りの相場観がないことに定評がある私は、この日も順調に資源を浪費w 実は事前にカード構成を知っていたので、こっそりと装甲バス「イグゼキューター」を完成させようと企んだ結果、ハンドルトークンを得るルートに入るだけで力を使い果たしてしまったw その後はじりじりと家族を減されながらも、たった1人残った主人公だけで西海岸直前にたむろするゾンビの大群(強い)に立ち向かい、奇跡の生還。しかしその直後に不意討ちを受け(戦闘前にダイスを振って指定の目が出ないと1人死ぬ)、ロサンゼルスを目前にして全滅したw

 一味さんは隠し資源のありかを示す地図を拾い、それを見事に発見したものの、やはりじわじわと人数を減らされていく苦しい展開。燃料が得られず、戦闘を回避しづらかったのが効いたようだ。対していたるさんはうまいことやっており、道中で他の生存者と合流しては大所帯で西を目指し、「うちは人が多いからこのルートで何人か死んでも大丈夫だろ」などと不穏な発言を繰り返していたw とはいえ、確かに人数は正義。1人でも生き残ってればゴールに到達できる可能性があるわけだしね。

 このままだと一味さんといたるさんが両方ゴールするかと思われたが、最後の最後、ゾンビとの戦闘中に1振りで5人死亡するという奇跡のダイスロールを決め、いたるさんも帰らぬ人となったw

 ガチゲーとしての競り部分と、出目に一喜一憂するゾンビとの戦闘部分の組み合わせがいい。ダイス戦闘はゾンビテーマにもマッチしてるし。そしてなにより、「主人公(たぶん10代の少年)が、シカゴからロサンゼルスへの逃避行中に手に入ったもので作ったゲーム」という設定に沿って作られたコンポーネントがすべてサイコーにイカス。箱も「ヒット・“the”・ロード」という既存の(もちろん架空の)ボドゲを流用したことになっており、紙擦れ表現やマジックで書き足した表現などがふんだんになされてるし、箱裏にいたっては元ゲーの(架空の)ルールが書かれてるw カードはトランプや他のボドゲのカードのものを使ってるので、裏面の柄がばらばら。トークン類はジュースの王冠や家の鍵を使ってる体になってるw 内容のみならず、コンポーネントに重きを置くゲーマーは間違いなく大満足の逸品だ。ただしワレス臭は一切しない。このゲームをプレイしてデザイナーを一発で当てられる人はまずいないだろうw


●ヴィア・ネビュラ

 詳しくはこちら↓
Lucky Sunday Board Games:ヴィアネビュラ (Via Nebula) 紹介

 続いてこれ。ファンタジーっぽい世界のネビュラ渓谷には、これまでモンスターが大量にはびこってて立ち入ることができなかったが、最近になって減ってきたのでちょっと開発しに行きましょう、という設定。プレイヤーは資源を確保したり、霧の中を探険して移動ルートを確立したり、それに沿って建設現場へと資源を運んだり、そこで建物建てたりする。

 資源が沸く場所を確保するか、建物建てるか、ある程度平原タイルを置くと点が入るが、最後の平原タイルの配置による得点は罠かなー。鉄道ゲーで言ったら全員が使える線路を1アクション消費して引いてるようなもんだから、むしろ平原タイルは極力他プレイヤーに置かせた方がいいだろうね。もちろん、私は初見でそんな簡単なことにも気づかず、「全部置いて8点ゲットだぜ!」とガンガン置きまくってたw

 資源の沸き方や建物カードの出方で多少変わるだろうけど、やはり手札の個人建物をいつでも建てられる状態にしておいて、2軒同時建設で終了トリガー引くのがセオリーかな。これには気づいて狙ってたけど、そこまでが悪かったので一味さんに先を越され、大量の資源を抱えて轟沈したw

 めっちゃ軽い「スチーム」ってとこかな。建物の建設部分は「スチーム」とは違うように見えるけど、1回しか輸送できない(そしてどの資源を運ぶかは建物カードによって複数の選択肢がある)都市だと見なせばだいたい同じだし。線路が全プレイヤー共通なのはちょっと違うプレイ感を生んでるかな。おかげで線路引きたくないわけだがw 終了条件のおかげで比較的短時間で終わるし、スペースカウボーイによる美麗なアートワークもあって悪くない。こっちからは、毒と油を抜かれて小骨を取り除いて団子にされたワレスの臭いがちょっとだけするw


 かつてボドゲ界において唯一至高の存在であり、天才の名をほしいままにしてきたマーティン・ワレス。残念ながら、ニュージーランドに移住してからの彼は温暖な気候に牙を抜かれ(推測)、その作品群にはもう往年の鋭さは見られないが、これら2作からはかつての輝きがわずかに感じられた。これがワレス復活の狼煙となるのか、それとも燃え尽きる直前のろうそくの煌めきなのか。ボドゲ紳士淑女たる我らワレサーは、今後も彼の作品に注目していきたい。


●アイスクール

 詳しくはこちら↓
ふうかのボードゲーム日記:アイスクール

 末期ワレスゲーを存分に堪能したので、いたるさんが重量合わせで買ったゲームを。

 持ち回りで親をやる。子は自分のペンギン駒を指ではじき、特定のゲートをくぐって自分の魚トークンを2個得ようとする。親はこのペンギン駒に体当たりして子の身分証を奪おうとする。子が全員身分証を取られるか、子の誰かが魚トークン2個取ったらラウンド終了。持ってる身分証(自分のを含む)+魚トークンの数だけ得点カードを引く。全員が親をやったら終わり。最多得点プレイヤーの勝ち。

 ルールはほぼこれだけで、まあ凡百のおはじきゲーなわけだが、「ペンギン駒が起き上がりこぼしになってる」ところと、「ボードが下箱を含む5つの箱からなっており、全部重ねてしまえるので収納がスマート」というところがちょっとユニーク。見所はそれくらいだw

 いちおう、はじき方によってはペンギンが宙を舞ったり、きれいなカーブを描いてゲートをくぐったりするようだが……まあ好きなら練習してみるのもいいかもね。確かいたるさんが勝ったんじゃなかったかな? 一味さんが強くはじきすぎてペンギン駒の土台が外れたのが一番のハイライトだったw


●マトリョーシカ

 重量合わせゲー第2弾。あんまりルールを詳しく説明する気が起こらないw 交渉でカードを1対1交換しつつ、自分の手元で7並べを完成させる感じかな。縦横にできるだけ並べることができれば高得点が得られる。最初は数枚から始めて、ラウンドごとに手札がどんどん増えていく。

 ここまでだとそんな悪くなさそうだが(よくもなさそうだけど)、ラウンド開始時に指定の枚数のカードを公開した状態から始めなきゃならない。これが結構多い。後半になるほど持ち札の大半を晒して始めることになるので、どのカードが欲しいかを隠す余地があんまりないw もうちょっとここの枚数の調整が必要な気がするなー……さすがは調整不足であらゆるゲームをクソゲーにするホワイトゴブリンだよw

 私が4を抱えてた色を集めてた一味さんは横に伸ばせずに沈み、逆に私が4を抱えてなかった色を集めたいたるさんは2色で横に大きく伸ばして勝った。3人プレイはなおダメかもしれんw


●グリズルド

 詳しくはこちら↓
BOARDGAME MEMO:グリズルド

 最後にこれ。一時大戦中の塹壕戦がテーマの協力ゲー。最初から拡張入りでプレイ。難易度は普通を選んだんだったかな。

 プラスになるミッションが比較的多く出たようだが、それでも歯ごたえのある難しさだった。最後にリーダーのいたるさんが「Last Stand」ミッションをチョイス。不退転の決意で挑み、何とか勝利した。

 プレイ中は全然気づかなかったが、確かにいろいろ味付けされた「ザ・ゲーム」かもしれない。でもやっぱり、数字しか書いてないカードを使って、自分が何してるのか分からないまま手札を減らすよりは、テーマが乗せてある方がずっといい。拡張なしだとさらに「ザ・ゲーム」感が強まりそうだから、1ゲーム中でもラウンドごとに難易度のぶれが出る拡張入りの方がいいかもね。「アイスクール」と「マトリョーシカ」で打ちのめされた私の心を癒やしてくれた良ゲー。






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Last updated  2016.09.25 09:36:31
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