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2011.02.20
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カテゴリ: 着物(買い物)
今回は衣替えの話をいたしませう。
着物には格があるっていう話を以前にしたと思いますが、その他にもう一つ、季節に合わせた衣替えのルールというのがあります。
四季のある日本では、自分自身が快適に過ごすためにも、また、見る人の目に快く装うためにも知っておきたい決まりです。

最初に、用語を押さえておこうね。

○袷(あわせ):裏地をつける仕立て方。

○単衣(ひとえ):裏地を付けない仕立て方。

○絽(ろ):夏用生地の織り方の一種。透ける。絽目と呼ばれる空間ができるのが特徴。

○紗(しゃ):夏用生地の織り方の一種。透ける。紗がかかったような、という言葉、聞いたことありませんか?包む物を薄ぼんやりと透かすような質感の生地です。

○羅(ら):夏用生地の織り方の一種。透ける。目が粗くて編み目のような感じです。これは持ってないので、画像検索してみてくださいー;



○塩瀬:生地の名前。よくよく見ると、横畝(よこうね)と呼ばれる細い筋が見えます。

では、実際にルールを見ていきましょう。
衣替えをするのは、着物、長襦袢、帯、帯揚げ、帯締め、半襟、の6つです。
限定されているものだけを特に述べます。

○着物:6月9月が単衣、7月8月が薄物、それ以外は袷。浴衣は基本的に7月8月限定。

○長襦袢:4月・5月・9月中旬~10月中旬が単衣、6月・9月上旬が絽、6月下旬から8月いっぱいは絽・麻・レース

※現在では住宅事情や気象変化により、完全に袷、完全に単衣、という長襦袢は減っているみたいです。
胴体部分は単衣で袖だけが袷のように見える無双(むそう)袖の長襦袢がよく売られています。

○帯:6月上旬~9月上旬が夏帯(絽、紗、麻、羅、単衣など)
ただし、6月上旬と9月上旬は絽・紗限定。
麻・羅などは7月8月限定。

博多帯は通年使えます。(紗献上は夏帯の時期限定)

○帯揚げ:6月~9月上旬まで絽、それ以外は縮緬や綸子、絞りなど。

○帯締め:6月~9月までレースや細組紐。それ以外は組紐など。

○半襟:6月~9月いっぱいまで絽。麻は6月下旬から8月いっぱい使えます。
他の時期は塩瀬など。



基本は、「透ける素材と浴衣は夏限定」「透ける素材の着物には透ける素材の長襦袢や帯、小物」っていうことね。
とりあえずここ押さえとけば第一関門はクリア。

絽や紗って実際見たことありますか??
こういう素材って見た目はいかにも涼しげなのよ。(着てる方は暑いんですけどね・・・)
で、透ける素材の下から厚ぼったい長襦袢がのぞいたら、せっかく涼しそうなのぶちこわしですよね?
だから薄物や麻などの透ける長襦袢を合わせる。
帯も小物もごってりしたのは暑苦しいので、透けていたり、薄手だったりする物を合わせます。


こんなに何種類も揃えられないよ!と思う方、ごもっとも。
でも、一年中着物を着たいよ、という方、その気持ちものすごくわかります。
ここからは、本当に最低限何を持ってれば一年を通して遊び着として着物が着られるか、ということを話しましょう。

(ここで遊び着、というのはお友達と気楽なお店でご飯を食べたりお酒を飲んだり、遊園地に行ったり、というレベルです。
劇場で上演される歌舞伎とか能とか伝統芸能の鑑賞、オペラやプロのオーケストラなんかは厳しいと思っておいてください。)

袷やら単衣やら薄物やら、というのが出てきましたが、これらは基本的に正絹もしくはポリの話です。
だから、それ以外の物ならこれは適応されないのね。
特に夏物は、透けなければ、それに合わせた長襦袢も必要無くなります。
そして、帯。
これは普段着なら半幅帯でOK。ラッキーなことに最近着物でも浴衣でも合わせられるデザインの半幅帯が増えてます。半幅なら帯締めも帯揚げも要らない。
こんなところを考えた上で、シミュレーションしてみましょう。

着用モデルは最近着付けを始めた19才女性、着用場面は気楽なお出かけ、着用頻度は月に1~2回程度、としてみましょう。

まず、必要な物。

○下着類
・和装ブラ
・裾よけ(ステテコもOK)
・肌襦袢
・広衿の筒袖肌襦袢(夏に長襦袢として利用、春秋冬はうそつき袖を付ければ半襦袢にもなります。)
・足袋やタビックス 2~3足
・無双袖の長襦袢1着(洗える素材だと便利)

○小物
・腰ひも2本
・伊達締め2本
・カジュアルな草履もしくは下駄 1足
・半襟 塩瀬の2~3枚、絽の2~3枚

○着物
・薄手の綿麻やしじら織り(素材は綿や綿麻)の着物1着(阿波しじらなどは浴衣としても着られます。)
・ほどほどの厚さの木綿の着物1着

※木綿の着物は基本的に単衣仕立てです。ウールもそうです。ウールは4月になるとさすがに暑そうに見えるので、ここでは木綿を採用。

○帯
・半幅帯(小袋帯)1本(あまりにも涼しげなのはやはり浴衣向きです。通年使えそうな柄のを選ぼう!)

着物2着、襦袢が2着、帯1本です。思ったより少なくないですか?
では、これらを季節ごとにどう着るか。

○袷の季節
・木綿の着物
・無双袖長襦袢
・半幅帯
・塩瀬の半襟

○単衣の季節
・気候によってどちらの着物でもOK
・気候によってどちらの襦袢でもOK
・半幅帯
・絽の半襟

○薄物の季節
・薄手の綿麻やしじら織りの着物
・広衿筒袖長襦袢
・半幅帯
・絽の半襟


広衿筒袖長襦袢は本当に便利です。
胴体部分(身頃 みごろ)が木綿でできているので汗をよく吸いますし、ガンガン洗濯OK。
夏場は半襟をつければ半襦袢と肌襦袢の兼用。
春・秋・冬はうそつき袖をつけて、下に裾よけを付ければ半襦袢としても使えます。レース付きの袖ならば、うそつき袖無しでもOK。

体温調節は下着で、というのは基本です。
寒ければ中に着込む、暑ければ長襦袢の種類を変える、というふうに。
室内では冬でも暑いほどの温度に保たれていたりしますし、麻の長襦袢を着て調整する、という方もいらっしゃるとか・・・。

冬は着物に帯だけだと見た目に寒々しいので、羽織やケープ、ポンチョ、大きいショールなんかを羽織りましょう。
ちなみに、防寒用の羽織物は紅葉の色づく頃から桜の咲く頃まで、が着用期間だそうです。
だいたい11月から4月までですね。
足元をブーツにしたり、タートルネックを中に着込んだり、ニットの帽子をかぶるのも温かいです*^^*

去年2月からほとんど毎日着物着てたんですが、正絹の単衣って本当に着る回数が少なかったです。
6月はまだ耐えられたんですが、9月はもう暑すぎて無理でした・・・;
7月頃に阿波しじらを買ったので、9月はそればっかり着てるうちに終わりました。

どうしても正絹の単衣が欲しい、という方には、シルックなどの良いポリを寧ろおすすめします。
6月も9月も汗かきますし、雨が降ることも多いので、洗えた方が便利です。
薄物は、ポリだと厳しそう・・・。シルックのは持ってないから何とも言えないけど。
(昨年の8月江ノ島弁天の御堂の裏側で、あまりの暑さに耐えかねてポリ絽のうそつき袖を半襦袢からむしり取ったことをここで白状しますorz)

正絹の着物に関しても、最近はかなり融通が利くようになってきてはいます。
特に去年の夏は厳しかったので、9月でも薄物、という方もお見かけしました。
お茶会など季節感を重視する場でなければ、衣替えはある程度まで体感温度に従って良いのではと思います。(5月や10月の薄物は見た目に少し驚きますが・・・)
これは着物好きの皆様にもご意見いただきたいところです。
今回はここまで~^^

★とりあえずこれが一枚あれば、どんな袖丈でも着られます。アンティーク着物好きにもおすすめ~^^

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Last updated  2011.02.20 17:05:07
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