わたしは価値を創る

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October 4, 2008
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カテゴリ: 映画の話
さよなら。子供の頃のおれ。



■これは80年代の名作「転校生」のリメイクです。あれほどの名作を自分でリメイクするとは大した度胸ですな。

しかし、今回の作品も素晴らしい出来でした。

■高校生の男女が心と体を入れ替えるという粗筋は前作と同じ。ただし、今回は、そのうち一人が死んでしまうストーリーとなっています。

その意味では、ユーモラスだった前作と比べて、ずいぶんシリアスで切ない内容です。

そう。切ない。痛々しいほど切ない内容です。

死んだ少女のことを「あいつは永遠に子供のままなんだ」なんて台詞。切なくて、平静に聞けませんや。

■そのため、前作で語りたかったテーマやメッセージが鮮明になります。

前作では自分の分身となった少女との別れがラストシーンでしたが、今回は死別の後の旅立ちがラストとなっています。



今回の映画ではそれがより意識的に描かれています。異性に自分を投影してばかりいる脇役を登場させて対比させるなど、類型的に示されています。

通過儀礼的なセックスの問題もより生々しく描こうとしています。

その意味では論理性が目立つ作品となっています。

■映画全体の構造は前作と変わりません。特に、クライマックスとなるのは、前作と同様、二人で最後の別れの旅をするシーンです。

ただ、前回の映画ではこのクライマックスを「ノスタルジー」で押し切っていました。瀬戸内海の黄昏や夜景を見せながら、シューマンの「トロイメライ」の旋律で映画全体を包んでしまっていました。まるでクラシック音楽のMTVのように。

シナリオとしては曖昧さが残るものの、このノスタルジックな雰囲気が「転校生」の最大の魅力でした。

そこが、今回の映画では、ノスタルジーを抑えて、主人公たちの痛みを前面に押し出しています。クライマックスシーンの風景も、荒涼とした野原や雲ばかりです。

このあたりが、大林監督のリメイクにおける決意なんでしょうな。得意の映像表現を犠牲にしても、喪失というテーマをとことん突き詰めてやろうという。

もっとも、私は残念でした。正直に言って、あのノスタルジーをもう一度味わいたかった^^;

■もちろん、相変わらず、風景映画としての魅力も素晴らしい。今回は長野を舞台にしているのですが、後世にこの風景を残したいという気持ちがひしひしと伝わります。

■また、男性役の女性演技は相変わらず気持ち悪かったです^^;尾美としのりもたいがいですが。。今回の俳優もジミー大西みたいな顔で精一杯女の演技をやっていました。これは参った。



■それはともかく。さすがですな、大林監督。目が離せませんね。新作を撮ってくださいよ。





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Last updated  October 4, 2008 05:42:21 PM
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