わたしは価値を創る

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April 12, 2013
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カテゴリ: 小説の話
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でも面白かった。今回はよかったです。「 1Q84 」とはだいぶ違いました。

■昔の村上春樹が戻ってきたかのような小説です。

個人的な体験を内省的に書く春樹ワールド全開です。

もっとも物語は三人称ですし、殺人事件が起きたり、フィクションばりばりの内容なのですが、それでも、個人的で内省的です。

■まず主人公が受け身です^^

「色彩を持たない」と書かれていますが、要するに、意思を表しないわけです。だからいつも周囲に動かされ振り回されます。

煮え切らない、イライラさせる主人公像は、まさに春樹ワールドですな。



■その主人公を動かすのが、主に女性たちです。彼女たちは、欲望に忠実で、どういうわけか主人公に好意を抱き、近づいたり離れたりします。

動かない主人公と、動き回る女性たちという構図で、物語が展開するのは、いつもの通りですな。

ただ、今回は、女性に促されて、一応、主人公は行動しています。

こうした探偵小説風の枠組みも、村上春樹がよく使う手ですが。

■青年期の喪失というテーマは、この作家が繰り返し描いてきたテーマです。

妙に社会に枠を広げずに、潔く、個人的な狭い世界に絞ったことに、好感を持ちました。

今回は、その喪失の意味を大人になった主人公が、理解するために探究の旅に出ます。

村上春樹の物語世界に慣れた人なら、実に馴染みやすく、魅力的な内容となっています。

■おきまりになった「精神を病む美少女」も出てきますし、奇形も出てきます。ホモセクシャルもありますし、音楽へのこだわりもいつもの通りです。

魅力的な比喩表現もばっちりですし、適度に謎が解決されないままに終わるのもいいですね。

まさに、ザ・村上春樹です。






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Last updated  April 13, 2013 12:33:36 PM
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