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予防医療の医師が教える 最小の努力で最大の効果を得る食事学 [ 濱谷 陸太 ]
本来読まれるべき本です。
書いてある内容は、とてもシンプルです。
或る食事に有効な成分があったとしても、通常他の成分も含まれるのでそれを特定することは難しい。
例えば。
122頁で、地中海食について触れられています。体にいいと鉄板ですね。でも、124対象者が「BMI」が「30」あって、「日本人であるあなたに当てはまるとは言い難いわけです」
しかも、地中海食をとったグループとそうでないグループで「ランダム化試験」を行ったわけですが、ここで問題になるのは、何が「地中海食」か、ですよね。なんせこのの実験は123「なんと5年間も追跡調査を行った」のですから。
数回の食事での判断ならまだしも、5年ですからね。私だって、5年間の間には地中海食っぽいの何回か食べるかもしれません。
実際には、124「オリーブオイルまたはナッツ」を「支給」されたグループと「避けるように指示」されたグループに分けただけだそうです。
これでは、125「オリーブオイルやナッツの効果と結論するのが妥当です」
ことほど左様に食べ物の中の成分は多岐にわたり、特定の成分だけの効果を判断することはかなり困難です。まして地中海食というジャンルの効果では、その困難さは飛躍的に上がります。
212『科学的根拠とは「平均の効果」にすぎず、私たち個人の食事を考えるにあたっては「各食事の平均の効果」というのは情報がなさすぎる』ので、
効果を盲信すべきではない。
でも、「何かを多く食べれば他の何かを食べる量が自然に減る。結果、食材でなく食習慣として」健康に効果があることがあるから、食習慣の変容を伴うものとして体によい食材はある、と言ったような本です。
この本は、徹底して断言を避けている本なので、「〇〇は食べるだけで痩せる」と言ったような記述はありません。
少し話が逸れます。
自転車に青切符が導入されて、より強く自転車の車道原則が論らわれています。そこには当然フリクションも生じるわけで、「車道を走るのが怖い」と言う自転車に対して、「怖いなら、歩道を押して歩けばいいだけの話」とか
青切符がない時代に、交通違反をした自転車に対して赤キップを切るしかないねという話の時、「道交法を守ればいいだけの話」とか
そういう人が、結構いました。そういうヤフコメに、たくさん「いいね」がついてた。
でも、物事はそんなに単純ではありません。そんなに単純なものであれば、もう解決しています。単純な言説は分かりやすく、理解も簡単です。結論もすっきりしている。
シンプルな結論は概ね、屡々知性に欠けます。
気をつけたいものです。