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2026.02.17
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ロスジェネ脱線学 #20 雨上がりの交差点で考えたこと
青になるまでの、わずかな間
私は1974年生まれだ。
人生は、だいたい信号待ちで出来ている。
雨上がりの交差点。
アスファルトはまだ黒く、街灯の光を薄く返している。
人はそれぞれの方向を向いて、黙って立つ。
急ぐ人も、迷う人も、立ち止まる人も、同じ赤を見ている。
子どもの頃、交差点は冒険の入口だった。
どちらへ行くかで、景色が変わる。
間違えても戻れたし、遠回りは物語になった。
大人になると、交差点は選択の帳簿になる。
時間、金、責任。
どちらへ行くかで、失うものと増えるものを計算する。
計算できない夜は、だいたい長い。
就職氷河期の頃、私は何度も立ち尽くした。
青になっても、足が出ない。
赤のままでも、時間だけが減る。
「正解」が見えないまま、ただ次の色を待つ。
あの感じは、今でも身体のどこかに残っている。
50代になって、信号はさらに短く感じる。
待つ時間は同じはずなのに、通り過ぎる一日は早い。
それでも、雨上がりの匂いの中で立つと、少しだけ呼吸が戻る。
世界は壊れていない。少なくとも、今この瞬間は。
青になる。
人は歩き出す。
ロスジェネ氷河期の人生は、派手なダッシュじゃない。
止まり、待ち、確かめて、また渡る。
遠回りでもいい。濡れた靴でもいい。
交差点をひとつ越えるたびに、今日を進めばいい。
私はまた歩く。
青のあいだに、次の赤まで。
それで十分だと思える朝も、たまにはある。
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EX-FAX-CE | NOTE執筆家
「ロスジェネ氷河期的視点 ― 情に生き、言葉で立ち上がる」
「ゆるぎなく、まっすぐに」
「言葉は、再起動ではなく継続の証」
▶ EX-FAX-CEとは▶ ロスジェネ脱線学 ▶ 一瞬永遠 ▶ 笑いの臨界点
X:@zdocomo / note:/exfaxce
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最終更新日  2026.02.17 06:01:27 コメントを書く


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