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March 16, 2005
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また新しく切迫早産仲間が入院してきました。Kさんといいます。

ポメロという果物を教えてくれたのもKさんでした。

予定日が1日違いということで、退院も同じくらいと予想していましたが
私は入院したときから子宮口が開いてしまっており、しかも薬でおさえている
のに少しずつ開きが大きくなってきている……
ということが判りました。
(因みにKさんは息子と1ヶ月違いの女の子を産みました。
 1日違いの予定が1ヶ月とは。彼女とは今も仲良しです。)


した。私は指折りその日を楽しみに待っていました。
外の景色も冬から春になりつつあります。久しぶりに外へ出られる、歩ける
かも知れない。お風呂だって入れる。点滴もはずれる……

おなかはパンパンにふくらみ、中では赤ちゃんが元気にぴこぴこ動いていました。
Kさんと私は点滴の針を抜いてもらえることになりました。
おまけにお風呂に入ってもいいとお許しが出ました。

その翌日、Kさんは退院していきました。また来るからね、と笑って
ポメロをくれて……私はまた少しさびしくなりましたが、明日は退院できる事
になっていましたから、元気を出そうと思いながらポメロをむきました。

看護師さんがシーツを換えにきてくださいました。食べているポメロを見て
「あら、それなぁに」

言いかけて私ははっとしました。あたたかいものがいっぱいおりてきて
床が濡れていたのです。
破水してしまったのでした。

退院できるかもしれないと喜んでいましたが、それどころではなくなってしまい
ました。不安でまた涙が出てきます。看護師さんが側にいらして幸いでした。

それからはもう無我夢中で「ふーーーっ、ふーーーっ」とやり続けたように思います。

覚えているのは、つけていた機械(赤ちゃんの心音を聞く)をはずしたくてたまら
なかったこと、やたら汗をかいてのどが渇いたこと、ダンナのさすりかたが
やさしすぎて(有難いけど)つらかった事、分娩台でもしゃべってばかりいて
呆れられたこと……

一番つらかったのは何でしょうね、「痛いって言うと余計に痛くなるからね」と
言われて我慢していた事でしょうか。私は普段「イテーー」と大騒ぎして
痛みを逃がしているので。

こんな私でも産めるのか。お母さんになれるのか。でもなるんだ。なるんだ。
そんなことをぐるぐると考えていました。
たぶん軽いお産だったのだと思います。産まれました。私の子。

小さな小さな赤ん坊を見せてもらって感無量でした。
「ありがとうございます、ありがとうございます」
産声よりもでかい声で泣いているわたし。喜びの舞を舞うダンナ。

ふと気づいて、たずねました。
「ところでうかがいますが男の子でしょうか、女の子でしょうか」
先生も助産師さんも笑っていました。
「そういや教えていませんでした。男の子ですよ」


こうして私の「切迫早産」の日々は終わりました。
ダンナの繁忙期を避け、確定申告が終わった翌日に産まれて来た息子。
弱虫の私を気遣ってか、入院中に出てきてくれた息子。
今日、1歳の誕生日を迎えます。

ありがとう、生まれてきてくれてありがとう。
私も母親にしてもらって2年目を迎えました。





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最終更新日  March 16, 2005 12:10:36 PM
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