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11『グレート・ギャツビー』を、語り手から読んで、その面白さを述べなさい。
この小説の語り手はニックである。彼はギャツビーとの出会いと別れを中心に、ニューヨークでの半年弱の体験を故郷に戻って回想しながら語っている。ニックは語り手であるだけではなく、物語の主要な登場人物でもある。つまり、この物語の語り手は神のような語り手ではなく、全てを見通していない語り手かもしれない。
では、ニックはどんな語り手として、作者フィッツジェラルドは見ているのだろうか。語り手ニックは物語を始める際に、「人生は、ひとつの窓から眺めた方が遥かによく見える」と主張する。しかし、ギャツビーとニックが、トムの屋敷に招待された日の午後、ニューヨークに向かう途中で、同じ車に乗っていたトムとニックとジョーダンはウィルソン修理工場に立ち寄る。そこで、マートルは「ひとつの窓」から「嫉妬に駆られた目」をジョーダンに向けていた。その姿を見たニックは、マートルがジョーダンをトムの妻であると勘違いし、嫉妬していると解釈している。マートルは「ひとつの窓」から眺めているが、ジョーダンがトムの妻ではないという単純な事実すら見えていない。語り手ニックの主張は、マートルの振る舞いによって否定されている。このことから、作者フィッツジェラルドは語り手ニックの信頼性を否定していることがわかる。
では、そんな語り手のニックは、登場人物のギャツビーをどのように語っているのだろうか。ギャツビーとデイジーが初めてキスをした場面について見てみると、ギャツビーがニックに語り聞かせた経験をニックが語り直しているのだが、その言葉遣いは、繊細でロマンチックである。無骨者で、洗練された言葉遣いがうまくできないギャツビーの言葉を、ニックがそのまま繰り返して語ったものとは思えない。例えば、秋分の日のことを、「年に二度巡ってくる自然の変貌」と言いかえる比喩、さらに、その秋分の日に「伴う謎めいた高ぶり」を感じ取る感受性は、繊細で特異である。この描写にはニックの感受性が表れている。しかし、読者は、ギャツビーの語ったこととして受け入れる。この場面でのロマンチックな言葉遣いはギャツビーにロマンチックな性格を与える上で、大きな役割を果たしている。
以上から、語り手ニックは自分の個性を語りに反映させる語り手であり、ロマンチックなギャツビー..
出処:: レポートサイトHAPPYCAMPUS!