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先日起きた令和 8 7.1 と最大震度 7と、 めずらしく同じ数字が並ぶ。
理由は直下型地震なためと思う、震源エネルギーと震度発生が同一場所だから。
それにしても震度 7 は想像を越える激しい揺れ、立っていられないどころではなく家屋崩壊が直ぐ起き生き埋めの危険が迫る。
これに見舞われた地区が宇城、八代、氷川の地区、 10 年前の熊本地震で壊れなかったと言う人々だが、直下地震の上にいるから違うのだ。
10 年前は少し北側にずれた熊本城辺りが直下場所、そちらは同じようなエネルギーでも震度 6 ほどと瓦の崩落程度で済んでいる。
わずか数十キロ離れただけでこれだけ差が出て被害も違うと言うのが直下型を直撃される怖さである。
このような地元の事情を抱えているのが熊本県の土地事情、それによる各工場の被害状況が露わになる。
重要な工場設備とされるのが精密機器の製造工場群、高密度半導体やメモリー、センサーなどの製造工場群だ。
こうした先端を走る近代的設備の工場がなぜか熊本県に集中しているのか、疑問の1つである。
こうした状況からここを日本のシリコンアイランドと呼ぶらしい、誇っていいやら皮肉っていいやらと迷う。
工場群には台湾からきた半導体製造業世界一の
TSMC
、日本のルネサス、ソニー、東京エレクトロン、三菱電機など。
なかでも特に
TSMC
は半導体製造の最先端プロセスを取り入れたCPU
工場で、規模の大きさと生産量と金額で他圧倒している。
これらの特徴は最先端設備を採用した新工場設備群、むろん建物の耐震性には十分な設計を織り込む、だから見た目に被害は見えない。
しかし、半導体製造の精密さはもはや人間技を超え、地盤と基盤の土台がしっかりしていることが前提条件である。
稼働させる精密機械のわずかな歪み、横ズレや縦ズレなどの位置ずれ、完全な平行が保てなければ不良品しか製造できない。
今回の大地震はこの基準とするべき地盤が上下左右に大きく揺すられた、つまり基準点が崩壊され製造基準をあいまいにさせた。
これではミクロン単位の高精度が欠かせない高密度半導体の製造などできるはずがない。
としたことで、これらの工場は生産停止に陥り、まだ再開の目処も立たない。
ついでに言えば、同地区周辺に点在する各社自動車製造工場も部品流通網に被害を受け操業停止している。
精密半導体の製造が止まれば、これを使する機器へ多大な影響を与え、供給不足で関連事業も止まる、これは自動車の比ではないと言う。
TSMCも
大規模製造工場、それも最先端工場が地震で止まるなど想定外だろう。
彼らにこの地に第 2
次工場の建設に入っているのだから。
それにしても不思議なのは熊本にこんな精密工場が集中し乱立したのだろうか。
このような超精密工場が誘致できた背景には、自治体の積極的な誘致活動、さらに国家からの税金投入による事業支援金があるはずだ。
地面も建物の、自治体と国家が総出で迎えてくれる、有利な条件が山のよう、避ける理由がなかったのであろう。
だから決めたこの土地、しかし不運は大地震の巣であったこと、彼ら聞いていないぞだ。
今後の工場復興に掛かる費用がどうなるか分からないが、TSMC側にはこんなはずではない、と復興支援金をせびる行動に出てくるかも知れない。
この地震で露わになったのが地盤の成り立ち、地形写真で分かるように直下型地震が起きたここには活断層が上から下へはっきり走っていることが示されている。
これは地震や地質研究者、地学者らには評判の活断層でいずれ大地震が起きる、先の熊本地震後もまだエネルギーが残っているとされてきた。
それで指摘されていた、10
年前の熊本地震で取り残された活断層南側が今回動いたとまじめに解説する彼ら学者らである。
地形写真から見て取れる断層の右、東側には山が迫り、この左、西側に活断層が走っているのが素人でもよく分かるのだ。
仮に半導体工場を建設しようとするなら地質の検討はするはず、活断層に嫌気を持ったとしても不思議ではない。
それで勘繰るのは、自治体も国も TSMC
誘致に積極的だったが、地質の説明をやったのか、である。
恐らく聞かされていなかったのはないだろうか、言うなれば先に誘致があり土地と地質状況は後回し、と言うことだとか。
企業や工場誘致はこうした、まずありきが往々に行われる、それはあの原発も活断層があるからなど一言も出さないなど。
誘致側にすれば、原発より半導体工場の方が危険性は少ない、と言う受け取り方。
有毒ガスなど人にどのような有害さがあるか不明なガスを多用する半導体工場群、でも原発よりよいか、ではなかっただろうか。
ただ実際に大地震で破壊されればこうしたガス漏れと有害物質を含む工場排水が漏れ出る、それが人の健康被害に直結するなど考えていないだろう。
この熊本は阿蘇山噴火でできた土地ら、火山灰が降り積もりできた、だから豊富で優れた地下水が湧き出す豊かな土地ともてはやされたところ。
豊富な湧き水が魅力と良質な水を大量必要とする半導体工場側がここを選んでも不思議はない。
しかし、豊富な地下水を大量くみ上げしていない保証はどこにもない、逆にすでに大量使用で地下水脈に影響を与えた可能性がある、だから地震が頻発すると。
裏に潜んでいるのが地層と地盤構造の複雑さと脆さ、ここを見逃していたと思う。
そこに最後の決め手、地方なら人材確保も有利、地元の卒業生ら若者が有利に雇用できる、とそれが歓迎されたとみる。
事業側の工場と会社側にすれば、まとまった土地と人材、水の豊富さ、それに補助金で格安に建てられる、で決断したのであろう。
いまにしてみれば思わぬ大失態ぶり、どの部署、どの会社と言わない、どこも金に目がくらんでの国民と住民無視、経済優先策の成れの果てと言えばよいか。
一旦立ててしまった大工場、進出企業側にすれば先々も地震で苦労が尽きない場所、と、経営者の苦渋している顔が見えるようである。