セルジュルタンスが「コレクションポリテス」に追求したのは、
みずみずしい透明感と、礼節。
礼節とは「シンプルであることへの回帰、アグレッシブさの対極にあるもの、エレガンスと軽やかさを求める心」と。
2021年発売『COFFRET DÉCOUVERTE/コフレデクーヴェルト(オードパルファム)』
八角形のアトマイザー、7.5ml×5種類がセット。 ¥14,300-
・フルールドゥシトロニエ/レモンの花(2019)
・サンタルブラン/白檀(2019)
・ローダルモアーズ/ヨモギ(2019)
・グリクレール/淡いグレー(2019)
・デクループールユヌプリュール/釘の果実(2020)
■コンセプト
昼間が命を与えるように、夕刻には花を咲き乱れさせる力がある。
オレンジ、マンダリン、グレープフルーツ。
柑橘系の仲間の中でも、レモンの木は魔法のような新鮮さを漂わせる。
空気よりも軽く、その香りは魔法のように開花し
新鮮なノートとムスクのアンダートンのそよ風の中で展開します。
■香調:ホワイトフローラル
■感想:私の好み度<85>
シトラス×ホワイトムスク
トップはムスクのパウダリーさを含むことで石鹸のようなシトラスブーケ。
シトラス直球といったシンプル、強い酸味はなく、
フレッシュでサワーだけどパウダリーで丸みあり。
トップにある角がとれるとハニーからかレモンタルトのような甘さがほんの少し。
ミドルあたりからのチュベローズ、ジャスミン、イリスといったフローラルは
メインのシトラスをサポートするような脇役的香り方。
イリスはエルメス『イリス』を思わせるような和風な青味パウダリー。
滑らかなグラデーションのようにムスクが漂い始めるラスト。
専門的なことは分かりませんがいい基材なのかなぁと思う上質なムスクは
全体のバランスを調和させ、軽やか、透明さ、やわらかさ、を感じ、
日本の夏にも重さは感じにくく、日本人に好まれやすい小綺麗さ。
ムスク4、シトラス3、フローラル2、ハニー0.5~1
ちなみに同名で2004年発売のものと香りが同じかは不明。
同時期使用した『レモンのタイトルもの』は
メゾンマルジェラ『Under The Lemon Trees/アンダーザレモンツリー(2018)』
シトラス×コリアンダー×ソープ×マリン、といった印象でややメンズ系。
私の好み度は<70>。
2019年に発売されたシリーズにもかかわらず
現在販売中は5作品のうち下記3作が販売終了予定。
・L’Eau froide/ローフォアッド/冷たい水(2019)
・L’Eau de paille/ロードゥパイユ/麦わら(2019)
・DES CLOUS POUR UNE PELURE/デクループールユヌプリュール/釘の果実(2020)
ただし『冷たい水(2011)』『麦わら(2016)』は過去にもあったようで
再リリースの可能性もあるかもしれないけど
ここ数年の流れからすると販売期間は不安定な印象。
■液の色
無色透明
■拡散性・持続性
拡散性・持続性はやや低めから普通。EDPにしてはやや弱め。
■季節
4月から8月。石鹸の香りのような感覚で通年でも。
■年齢
20代以降。ユニセックス。やや女性向き。
オフィスでも使える落ち着きのあるシトラス×ホワイトムスク。
■リピートは?
7.5mlのミニボトルでしっかり楽しめたのでフルボトル購入はなし。
ちょっと寝苦しくなりそうな夏の夜、眠る前におすすめ。
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