
2020年9月発売パルファンサトリ
『 トライアルセットC 匂いの帝王のお気に入り(1.5ml×5種) 』より
■コンセプト
辛夷(コブシ)、白木蓮(ハクモクレン)、そして朴(ホオ)の花
冬を耐え、固いつぼみの殻がはじけて白い花が咲く
なよやかな草花の上で、力強い木の花がどんどんと開いていく
朴(ホオ)の花の蕊は、花開く意思を持つ
「ハナヒラク」とき、道がひらける
■香調:ドライオリエンタル
朴の巨木の白い肉厚の花が、大地から得た生命力をみなぎらせて「ハナヒラク」ように、
フルーティなトップノートから、マグノリア類に特徴的なクリーミーなフローラルが徐々に姿を現します。
存在感あるホワイトフローラルのミドルノートは、
マットにもかかわらず内側から光り輝くような明るい香り。
ラストは、日本人にはどこか懐かしいみたらし餡や味噌餡の甘さに、
イリス、ウッディをバランスよく合わせ、ドライにふんわり香り続けます。
アブソリュートやエッセンスなど、花の天然香料をふんだんに使い、
質感にこだわりました。肌残りが軽やかです。
トップ:クリーミーメロン、ベルガモット、ガルバナムエッセンス
ミドル:マグノリアエッセンス、チュベローズアブソリュート、ジャスミンアブソリュート、
イリスバター、ローズエッセンス、イランイラン、カモミールブルー
ラスト:味噌餡、焦がし醤油、ビーズワックス、サンダルウッド、グアイヤックウッド
■感想:私の好み度<30>(世界香水ガイド★4→80)
生メロン果汁×ホワイトチョコレート
トップ1分以内は生々しいメロン果肉の種部分の甘さと微かな苦味と塩味があり、
たいへんリアル、かなりリアル、そのまま!とも思えます。
香水好きで1000種類は使用・試香してきましたがこれほどの作品は初めて。
メロンの漬物のような青さと塩っ気、
徐々にクリーミーな甘さが足されメロンクリームソーダのよう。
そしてホワイトチョコレートのような甘さでメロンチョコっぽく。
トップはそんな多くのイメージが浮かびお腹も満たされそうな展開。
ミドルからは、マグノリア、チュベローズ、ジャスミン、
イリス、ローズ、イランイラン、カモミール…
とフローラル要素がふんだんにつかわれていますが
味噌、焦がし醤油との絡み具合のせいか、
いずれもねっとりとした花粉の生っぽさ、発酵臭を思わせます。
集中すればそれぞれの花の芳香(フローラルさ)を感じ取れますが、
この作品の花に当てられたスポットは生っぽさで、しかも際立っています。
終始、メロンの香りが中心(どの時間帯でも80%は存在)。
果汁、クリームソーダ、チョコレート、と形?は変化していきますが
メロンのコース料理のような作品。
さて、私の好みが<30>というのは
パルファンサトリのなかではもちろんですが
ここまでの評価は過去に10作品あるかないかといったほど、
正直、この香りは苦手を超え嫌いです。直近では断トツ。
眠る前に手首につけたところ2時間は寝付けなくなるほど。
そもそもメロン・ウリ系は苦手な香りで、食べることも。
(でもキュウリを食べるのは好き、キューカンバーの香りは嫌い)
辛うじて果肉の部分は美味しさを感じ取れますが、
種部分の濃縮された甘さと青臭さは美味しいのだろうと分かるものの好みません。
また、食後に濃厚な甘さから喉がイガイガするのもあり苦手。
とはいえ、これは好みで受け入れられないだけ。
『 ヒョウゲ85-90 』『 サトリ/85 』『 桜/85 』『 シルクイリス/75 』
『 ニュアージュ/80 』『 ソネット/80 』はフルボトルを検討するほど魅力的。
『ハナヒラク』は対極にありますが、
調香師の生み出す力を見せつけられ感服です!
■拡散性・持続性
拡散性は普通、持続性は普通からやや長め。
■季節
季節は4月から7月。
トロピカルさがあり初夏は特に似合いそう。
甘いけれどもべったりとした重さはなく日本の気候だからこそ扱いやすいかも。
■年齢
年齢は20代後半から。カジュアル。女性向き。
男性で似合う人は限られそうですがウッディが出やすければお勧め。
なにより、メロンが好きな人には100%おすすめ!
■リピートは?
ボトル購入はありませんが、数年に一度は試香し再確認したくなる香り。
「メロンの香りなら『ハナヒラク』だ!」とインパクトのあった作品。

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