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第170回直木賞候補作!
一枚の不思議な「絵」から始まる運命のミステリ。
生きるために描く。それが誰かの生きる意味になる。
ある事件をきっかけに報道局からイベント事業部に異動することになったテレビ局員・守谷京斗(もりや・きょうと)は、異動先で出会った吾妻李久美(あづま・りくみ)から、祖母に譲り受けた作者不明の不思議な絵を使って「たった一枚の展覧会」を企画したいと相談を受ける。しかし、絵の裏には「ISAMU INOMATA」と署名があるだけで画家の素性は一切わからない。二人が謎の画家の正体を探り始めると、秋田のある一族が、暗い水の中に沈めた業に繋がっていた。
「そんな忖度しているようじゃ、日本は終わりますよ!」
「メディア界の未来が懸かっている。これ以上、メディアを腐敗させてはいけない。」
JCBの膿を取り除くべく、問題のある役員や上長の周辺も調べ始めていた。
そのようにいつ、どこで、どのようにこの件を公表すれば、責任を取るべき
人間にだけダメージを与え、周囲の被害を最小限にできるかを彼は綿密に
シュミレーションしていた。
「マスコミなんて信用できません!」


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さそい水さん